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今後のSNSを占うオープン化の波

2008/06/07 ロフトワーク スタッフ  キーワード : 【 SNS 】 【 Webサイト

ネット上で社会的ネットワークを構築するサービス

SNS(Social Network Service)はインターネット上で社会的ネットワークを構築するサービスです。日本ではパソコン向けはmixi、携帯電話向けはモバゲータウンが有名です。基本機能はプロフィール、日記(ブログ)、コミュニティ、メッセージなど。サービスによっては、フォトアルバム、動画共有、ゲームなどの機能があります。mixiのような紹介制(ユーザーから紹介を受けた人が参加)サービスが一般的ですが、オープンで誰でも参加可能のSNSも多数存在します。ただし日本ではオープンのSNSはあまり成功していません。

他サービスへ誘導・連動する収益モデルが拡大中

SNSでは、どのように収益を得ているのでしょうか。日本では、収益モデルは大きく3種類あります。「広告モデル」「他のサイトやサービスへ誘導・連動を行うモデル」「ユーザー課金モデル」の3つです。

mixiやmyspaceは代表的な広告モデルですが、有料ユーザーにプレミアム機能を提供する課金モデルも持っています。ちなみに、ユーザー課金の収益のみで成立するSNSはほとんどなく、モバゲータウンがモバオク(オークションサイト)やミュウモ(音楽配信サイト)と連携しているように、現在は、他のサイトやサービスへ誘導・連動を行う新たなビジネスモデルが拡大しています。

その一方で、韓国の Cyworldのように、広告収益は1割で、9割がアバターやスキンといったデジタルアイテム販売による収益という「ECモデル」と呼ばれるSNSもあります。

オープンソーシャルという名の新しい潮流

米国ではmyspaceがミュージシャンのプロモーションサイトをSNS内に取り込むことにより圧倒的なシェア獲得に成功しましたが、学生向けSNSとしてスタートしたFacebookのオープン化(APIの公開)には、それを揺るがすほどのインパクトがありました。

これまでのSNSは、自サイト内に広告を掲載してもらうことで収益を上げたり、機能を提供することで課金してきました。しかしFacebookは、APIを公開し、サイト上の広告やビジネスを原則自由化したのです。それにより参加者が一挙に増加し、あわせてウィジェット(Widget)と呼ばれるソフトウェアが10000点近く開発されました。その結果、ユーザーには豊富な選択肢が提供され、サイトの機能は向上しました。ユーザーのマイページはあらゆるネットサービスとの連携が可能となり、検索エンジンに代わる「ホームページ」となりつつあります。日本ではmixiがオープンソーシャル(共通API)に賛同していますが、ライバルのいない独占状態にありますから、オープンソーシャル化はまだまだ先かもしれません。

SNSの制作にあたり検討しておくべきポイント

では、実際に企業がSNSを立ち上げようとする場合、何を行わなければならないでしょうか。それには、以下のようなポイントがあります。

「ターゲットが明確化されているか?」
「キラーサービス(ゲームや動画編集など集客力のあるサービス)があるか?」
「プロモーションに十分な費用があるか?(会員数が増えないとSNSは盛り上がりを欠きます)」
「オープンソーシャルへの対応」 等

日本のパソコン向けSNSはmixiのひとり勝ち状態ですが、mixiに対抗するような形ではなく、地域や趣味志向で特化したユーザーをターゲットとしたユニークなSNSを立ち上げるケースが増えています。ターゲットを明確にするとユーザー数は絞られますが、特定ターゲットに向けたプロモーションが可能になるため、クチコミ効果は高く、有益なマーケティング情報も得られるようです。たとえば英語学習コミュニティのiknow!は、3ヵ月で5万人の会員を獲得しましたが、その成功の要因には、明快なターゲット戦略と、キラーコンテンツとしての英語学習アプリケーションのクオリティの高さがあげられるでしょう。

「楽しんでもらう」というホスピタリティが重要

新しいSNSをスタートさせるなら、オープンソーシャルに対応するなど、外部からもサイトを盛り上げてもらう仕組みづくりが必須でしょう。また、現在の日本ではマイナーですが、SNSのオープン化もユーザーを取り込みやすくする1つの方法かもしれません。

サービス開始にあたっては、しっかりとした利用規約の策定や、トラブル対応のマニュアルが必須です。mixiの利用規約改定が大きな議論を呼び起こしたように、ユーザー同士の連帯感・情報波及力には非常に大きなパワーがありますし、「ユーザーが主体」となっていることがSNSの最大の特徴です。「ユーザーをどう利用するか?」よりも、「いかに楽しんでもらいながら共存していくか?」という、ホスピタリティの精神が重要でしょう。

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