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ヤマハ Web Forum 2009 参加レポート

2009/10/19 滝澤 耕平  キーワード : 【 Webサイト 】 【 プロジェクトマネジメント

先日、ヤマハさんよりご依頼をいただき、ヤマハさんの社内勉強会「Web Forum 2009」にてプロジェクトマネジメントについての講演をしてきました。

「Web Forum 2009」とは、「eヤマハ室」というヤマハさんの中でWebを統括されている部署が行っている社内勉強会ですが、今回はNECさんやサントリーさんなど、外部のスピーカーを招いての勉強会で、その中の一人として私もお話をさせていただきました。

アジェンダ

1.Webディレクションにおけるプロジェクトマネジメント導入の成果
 株式会社ロフトワーク 滝澤耕平

2.BtoB会員向けサービスWisdomサイトについて
 日本電気株式会社 CSM本部戦略・eマーケティンググループ 真井紀子さま

3.サントリーウェブサイトリニューアルについて
 サントリーホールディングス株式会社 広報部 Eコミュニケーショングループ 田中陽子さま

4.ヤマハグローバルウェブサイトのヒューリスティック評価について
 ヤマハ株式会社 eヤマハ室 業天康亮さま

今回非常に貴重な場に同席させていただきましたので、その中でも特にヤマハさんのお話について、私がお話しした内容とあわせて簡単にレポートさせていただこうと思います。

1.ヤマハさんのグローバルサイト展開について

ヤマハさんの「eヤマハ室」室長からの講演は、自社グローバルサイトの展開についてのお話でした。

たくさんの楽器やAV機器を扱っているヤマハさんのWebサイトでは、商品をユーザにわかりやすく紹介することや、DBとストレスなく連携すること、そしてそれを多言語化して展開していくことなど、様々なミッションをお持ちです。そのために、ヒューリスティック評価、ユーザーテスト、CMS開発、顧客管理システム開発など、よりよいWebサイトにするためにさまざまな角度から施策を行っていらっしゃるとのことでした。

またそれをもとに、ヤマハさんのグローバルサイトの構築も、現在では海外の各地域の子会社と連携(時には対立)しつつ1つずつ確実に進められています。これらの各施策が着実に遂行され、それがきちんと成果を上げているというお話を聞くに、その裏にある苦労は計り知れないものがあるのだろうということが推察されます。

ただ、私が最も感銘をうけたのは、そもそもこのような「Web Forum」という社内勉強会を設けて積極的にWebについての知識を吸収しようとする姿勢そのものでした。

ヤマハさんでは、Webについて勉強するチームを社内各部署から一人ずつ選抜して組んでいます。今回の勉強会は、そのチームのメンバーに加えて社内の有志の皆さんが参加してのものでした。

ヤマハさんほどの企業ともなれば、社内の部署によってWebに求められる役割は様々になると思いますので、その統制をどこか一カ所でとっていくのは簡単ではありません。ただ、少なくともWebとはそもそもどのようなメディアなのか、Webで実現できることはどのようなことがあるのかなど、社員のWebリテラシーを統一していくことはできるはずです。

そしてこのようにリテラシーが均一化されて初めて、平等な立場での議論ができるのではないでしょうか。

今回参加させていただいて、ヤマハさんで行っている社内勉強会はまさにそのような土壌作りの場なのだと実感したと同時に、そのような土壌作りに手を抜かずに取り組んでいらっしゃるからこそ、よりよいWebサイトにするための施策を遂行していくことができるのだとあらためて思い知らされました。

2.プロジェクトマネジメントについて

続いて私からお話しさせていただいたプロジェクトマネジメントについて。
今回のプレゼンで使用した資料をご覧になりたい方は、こちらからご確認いただけます。


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アジェンダは以下の通りでした。

・「プロジェクトマネジメント」の重要性
・ロフトワークがなぜプロジェクトマネジメントに着目してきたのか
・プロジェクトマネジメントとは何か
・事例で学ぶプロマネの効果
・今日から始めるPMBOK(発注編)

特に今回は、実際に弊社で制作をお手伝いさせていただいた事例をもとに「プロジェクト計画書」「統合変更管理」「精度の高いスケジュールの作成」「コミュニケーションの一元管理」についてお話しさせていただきました。

また「今日から始めるPMBOK(発注編)」としては、「RFP(提案依頼書)を書く」「前提条件を確かめる」の2点を特に気をつけるべきポイントとしてお話しました。

特にRFPの作成については、制作会社との認識合わせのためだけでなく、社内での認識を合わせる手段としても有効だという旨を説明させていただきましたが、こうして並べてみると、そのほとんどが「コミュニケーション」を円滑にとるための手法・対策だということに気づきます。あらためて、プロジェクトを進行していくにあたって、コミュニケーションがいかに大事か、コミュニケーションがその成功の鍵を握っているかを私自身学んだ講演でもありました。

また講演後の質疑応答の際には、「クライアントとの共通認識の作り方」「多くのクリエイターさんたちとのコミュニケーションの取り方」などについてのご質問をいただき、皆さんが抱えている悩みも私たちと変わらないのだなということを実感することができました(嬉しいことに「『Webプロジェクトマネジメント標準』を読んでその通りに行ったプロジェクトはきちんと成功しました」というお声もいただきました。我が身を振り返りつつ、、、)。

3.最後に

普段人前でお話をする際には、聞いている方々が聞きたいのはどのような内容なのか、またその話題についてどのくらいの前提情報、知識をお持ちなのかを意識してお話するようにしていますが、良い意味で、今回はその期待を裏切られたケースでした。

すでに『Webプロジェクトマネジメント標準』をお読みの方がいらっしゃったり、質疑応答でいただいたご質問も私がご説明したことをふまえてさらにその応用の仕方についてのものだったりと、もしかしたら私の講演では満足されなかった方が多かったのではないかと反省しています。願わくば、私の話から何か1つでも今後につながることをつかんでいただけたのであれば幸いです。

NECさんやサントリーさんのお話も非常に興味深く、ここでご紹介できないのが残念ですが、今回参加させていただいたことで、私自身みなさんのお話を聞けてとても勉強になった会でした。

このような場を与えてくださったヤマハさん、またお話をお聞かせいただいたNECさん、サントリーさんに心から感謝したいと思います。ありがとうございました。

滝澤 耕平

執筆者

部署・役職 : チーフディレクター

京都大学卒業後、大手出版社を経て2007年にロフトワーク入社。主に中規模から大規模のCMSサイト構築や、アバター制作をはじめとしたコンテンツ制作・運用も担当するなど幅広いジャンルのクリエイティブディレクションを担当。難易度の高いプロジェクトを手がける一方で、プロジェクトマネジメントや仕事術をテーマとした執筆・講演活動も精力的に行う。2011年、チーフディレクターに就任。ディレクション業務に加え、クリエイティブdiv.全体の牽引役として活躍中。
行政サービス情報の標準化・オープン化を目指す、Web関連13社合同OpenUMプロジェクト副事務局長。

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