今回は、プロジェクトに参加されたニフティのご担当者3名に取材し、サイトへの思いや、プロジェクトの詳細などについて、たっぷりと語っていただきました。
ニフティ株式会社 サービスビジネス事業本部 新規ビジネス開発部 モバイルメディアチーム
寺本 和彦氏、小久江 岳史氏、新沼 聖一氏
「With Us, You Can.(ニフティなら、きっとかなう)」を企業理念に掲げ、インターネットを利用したさまざまなサービスを通じて、人々の豊かで便利な暮らしの実現に貢献するニフティ。日本のインターネットの歴史とともに歩んできた同社では、モバイル市場においても、得意のコミュニティ分野での実績とノウハウを活かして、さまざまなチャレンジを続けています。
どこにも真似のできないサービスの提供。このテーマのもとに大きな第一歩を踏み出すことになったのが、携帯電話を利用してデコメ素材を投稿できるSNSサイト「@nifty デコゲット(アット・ニフティ・デコゲット)」です。2007年6月20日にスタートしたこのサイトは、SNSならではのコミュニケーション機能を充実させ、これまでのデコメ素材提供サイトにはない楽しみ方を追求しています。
■ URLを直接入力(PC用) → http://dcgt.jp/pc/
■ ケータイから空メール送信 → d@dcgt.jp
※デコゲット「dcgt.jp」からのメールを受信できるように設定してください。
10,000点ものデコメ素材はすべて無料。しかも、ユーザーが自分で作ったデコメ素材を投稿したり、ユーザーどうしのコミュニケーションを通じてお気に入りのデコメ素材を見つけたり、サイト内での仮想通貨を利用してデコメ素材を集めたりすることができるのが特徴。自作のデコメ素材を投稿した人に対して、感想やメッセージを伝えることもできます。リアルな反応を感じながら、素材を提供する人と利用する人が一体となって、サイトを盛り上げていくしかけです。
同社の寺本氏は、サイトの企画に至った背景についてこう振り返ります。
「これまでにも携帯サイトをいくつか運営してきました。ただ、どうしても決め手に欠ける部分があり、ここ何年か試行錯誤を続けてきました。いよいよここに来て、一発気合を入れてやってみようじゃないかということになり、市場を支えている10代~20代の女性をターゲットに、もっとも旬であるデコメールを使って何かできないか、もともと“コミュニティに強い”当社の長所を活かして、携帯のコミュニティとデコメールを混ぜたらどうかと考えたわけです」。
とはいえ、ユーザーの心をつかむためには、インパクトが必要です。そこで考えついたのが“キャラクターを立てる”というアイデアでした。
「コミュニティといってもデコメだけだと、滞在時間や回遊率の点でどうしても弱い。だったら、キャラクターやアバターを用意して、まずは着せ替えで軽く楽しんでもらい、そこからユーザー間のコミュニケーションを発展させられないだろうか、という発想に至ったんです」と、小久江氏。
もちろん、サイト内で使える仮想通貨を消費させる“何か”を考えたときに、やっぱりアバターのようなものが必要だという判断があったといいます。こうして、イメージこそ具体化していなかったものの、「キャラクターとデコメはセットで」という前提でプロジェクトがスタートしたのです。また、サイトのメインターゲットとなる女子高生へのヒアリングの結果に基づき、キャラクターには人間ではなくペットを採用することで合意していました。
キャラクター開発という、同社にとって初めてのチャレンジを前に、複数の制作会社の中からパートナーとして選ばれたのがロフトワークでした。そこには、ロフトワークのバックに控えている7,000名(プロジェクト開始当初)ものクリエイターへの大きな期待があったのです。
「たくさんのクリエイターを抱えているので、そこからいろんなアイデアが出てくるだろうなと。制作期間および制作点数ともに厳しい条件下であっても、質の部分を犠牲にすることなく、十分に満足できるものが作れそうだなという期待がありました。あとは、なによりも実績への安心感ですね」(寺本氏)。
膨大なクリエイターを組織している強みは、プロジェクトのスタートと同時に、まもなく発揮されることになります。ロフトワークはサイトのメインキャラクターのデザインを、日本最大のクリエイターポータル「loftwork.com」で募集。ロフトワーク主催のイベントとして、公募を実施したのです。多数のクリエイターがここぞとばかりに腕を奮い、あっという間に100点を超える作品が集まりました。
サイトの運命を決めると言っても過言ではない、大事なメインキャラクターです。これまでにないキャラクターで、アバターとしてのいろんな拡張性が考えられること。この点を重視し、ニフティとロフトワークの合同審査により、慎重に選考作業が進められました。審査にあたってロフトワークは、各作品のクリエイターに関する情報もあわせて提供。これは、今後の運営面を見据えての判断でした。
「ただ単に絵が描けるだけではなくて、技術的なことまで考慮できる人、豊富なバリエーションを生み出せるアイデアを持っている人でないと、今後続けていくのに厳しいという判断がありました」(ロフトワークディレクター 上村)。
ロフトワークのこの考えはニフティの思いとも見事に合致していました。
「100点以上もあったので非常に悩みましたね。サイトを発展させていくということを前提に、制作点数やバリエーションの面でも、また今後、キャラクターだけでなくパーツなどを制作していく上でも、柔軟に対応していただける人にお願いしたいと思っていました。クリエイターさんの実績や人となりについて情報をいただいたり、キャラクターの住む世界観について提案いただいたりしたことが、非常に参考になりました」(小久江氏)。
メインキャラクターが決定した後は、ロフトワークによるプロジェクト管理体制のもとに、決定したキャラクターから想定されるアバターパーツや、さまざまな表情のバリエーション、キャラクターを使ったデコメ素材などの具体的な制作作業が進行していきました。
「納期が厳しいと、プロジェクト管理や進捗管理がキーになります。そこを確実にやっていただけたので、安心してお任せできましたね」と新沼氏は評価します。
こうして「@nifty デコゲット」に登場することになったのが、アバターで遊べる「デコペット」。ニフティの思惑どおり、サイトに訪れた瞬間、なんとも不思議なペットに妙な愛着がわいてしまいます。
「数あるデコメ素材提供サイトの中でも、やっぱり人気のサイトは面白いものが多い。デコゲットのキャラクターを見ただけで、明らかに面白いでしょ。一度来て見たら忘れないような強烈なインパクトがある。他社では絶対にない!という自信があります」と、寺本氏もとても満足げ。
さらに、新沼氏が続けます。
「これまでは、デコメ素材を投稿して他人と共有する、という自由でオープンな発想があまりなかった。会員を集めてダウンロードさせることが中心で、なんとなくクローズドな感じだったんですよね。そこにコミュニティの要素を入れながらオープンにしていくと、面白いことができる。ユーザーの中から、ものすごく面白いデコメ素材があがってきたりして、このパワーってスゴイなぁと思います」。
実際、ユーザー数の伸びも非常に順調で、特に1日あたりの投稿数の多さには、同社自身も驚きを隠せない様子。多くのユーザーに楽しんでもらえているという、確かな手ごたえを感じているといいます。
ユーザー自身がもっとアクティブに参加できるように、今後はデコメール素材を作るためのツールなども提供していく計画もあります。また、将来的には、新しいコミュニティの形が実現するかもしれません。小久江氏はこの構想について、次のように語ります。
「なかなかクリエイターとユーザーが直接話をする機会がない。せっかくアクティブに投稿したり、コメントをつけしたり、評価したりする人たちがいるわけなので、この人たちをうまく使っていければいいなと考えています。ユーザーとクリエイターをつなぐネットワークを組織していけば、そこに新たなビジネスチャンスがあるかもしれません」。
クリエイターの作品発表の場という意味で、ロフトワークも「@nifty デコゲット」の展開には注目しています。
「クリエイター側からの視点で言うと、発表の場が欲しかったり、反応をもらうということが、実はお金をもらうことより大事だったりする。デコゲットは、オリジナルの素材を自由に投稿できて、ユーザーの反応ももらえるし、自分たちも楽しみながら使えます。自分の作ったものを誰かに使ってもらえるという単純な動機が満たされる、貴重な場だと思います」(ロフトワークディレクター 上村)。
「常に提案姿勢を失わないロフトワークのおかげで、短期間であれだけのクオリティを実現できた」と3氏が口を揃えるとおり、ユーザーの視点に立って自由な発想で企画を進めていったニフティと、その思いにあらゆるリソースを駆使して応えたロフトワークによるタッグが、ユーザーにとっての新しい価値を生み出したと言えるでしょう。
1万点以上のデコメ素材が全て無料!デコメやるならデコゲット
@nifty デコゲットは1万点以上のデコメ素材を全て無料で提供中。デコメ素材を投稿しあって、デコメ素材を交換したり、デコメールでみんなとつながったりできる3キャリア対応のデコメサイトです。
※「デコメール」および、「デコメ」はNTTドコモの登録商標です。
※「デコレーションメール」はKDDI株式会社の登録商標です。
※「デコレメール」はソフトバンクモバイル株式会社の登録商標です。

納期が厳しいと、プロジェクト管理や進捗管理がキーになります。そこを確実にやっていただけたので、安心してお任せできましたね。
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