数多くの監査業務を通じて、財務情報の信頼性の担保という社会的使命を担うプロフェッショナル集団である太陽ASG監査法人。その豊富な経験をもとに、世界に通用する高度な監査水準の実現を目指すとともに、日々信頼の維持に努めています。企業の会計不祥事などを背景に、現在の監査法人業界は厳しい環境下にあり、太陽ASG監査法人も例外ではありません。これまで以上に監査品質が問われるようになったことで、監査業務にかける時間は増大し続けており、一人でも多くの優秀な人材の確保が急務となっています。
「新人の採用活動を成功させるためには、多くの受験生に当法人を知ってもらい、かつ好印象を持ってもらうこと」と語るのは、同法人リクルート担当の高田政憲氏。これまでは、リクルート用のパンフレットを内部で制作していたために、なかなかクオリティの高いものが実現できないという悩みがありました。そこで2006年、思い切って外部に制作を委託することに決めたのです。
初めての経験を前に、右も左もわからずにいた同法人に対して、「ロフトワークは、最も丁寧かつ具体的に、制作に必要な要件やプロセスを説明してくれた」と高田氏は振り返ります。また、コスト面での条件をクリアしていただけでなく、巨大なクリエイターネットワークの中から適材適所で優秀な人材を投入し、効果的にプロジェクトを進行できる点が、ロフトワークを選択した大きな理由です。
こうして2006年からロフトワークとのコラボレーションがスタート。1年目は、認知度の向上を目指して、とにかく目立つことを主眼としたのに対し、2年目となる2007年は、同法人のイメージや雰囲気をいかに魅力的に伝えるかが重視されました。というのも2006年度のパンフレットは、当初の目的を十分に果たせたものの、面接に訪れた受験生から「もっと“働く人たち”のリアルな姿が見たかった」との感想が数多く寄せられていたからです。そこで、これらの意見を参考にしつつ、無形の知識を基盤とする監査法人への興味を喚起するために、“人”をどうフォーカスするかが新たな課題となりました。
写真撮影は、同法人、カメラマン、ロフトワークのスタッフ全員が一体となった楽しい現場となり、一人一人の自然な笑顔や和やかな雰囲気が、パンフレットでもうまく再現されています。こうした演出も、プロジェクトを成功させる上で重要な要素と言えます。もちろん、企画段階でプロジェクトを適切な方向へと導くことも大切です。この点について、高田氏はロフトワークをこう評価します。「当法人の要望を正確に理解し、企画やデザインに反映する能力の高さ、レスポンスの早さ、想定外の事態にもすぐに対処できる柔軟さがあります。我々が次に何をすべきか、計画も立てやすく、うまく誘導していただけたと思います」。
ロフトワークでは、リクルート用のパンフレットの他、同法人の採用広告や、説明会用のプレゼンテーション資料の制作も担当。これからは、いよいよ本格的な活用段階に入ります。パンフレットをきっかけに一人でも多くの優秀な若者が入所し、監査法人というフィールドをステップとして、社会にとってかけがえなのない人材に成長していくことが期待されています。
ここに、ロフトワークの企画力、デザイン力が力を発揮することになりました。ロフトワークはデザイン2案を提出。「いずれも斬新で、この先の制作作業が楽しみに感じるものだった」(高田氏)と言うとおり、多数決の結果を見ても、全員が決めかねるほどの高いクオリティを確保することができました。そして最終的に決定したのが、化学式をモチーフとしたデザイン。狙いは、組織にとって「個=人」が欠かせない要素であり、一人ひとりの専門家が有機的に結合することで、お客様にとって最適な(健全な)組織が構成されるという訴求です。また、実際に同法人で働く人たちを登場させることで、親しみやすさを演出したいとの考えもありました。ベースとなるメッセージをきちんと伝えながらも、ありふれていない個性的なデザインであること。さらに、監査法人としての知的センスを感じさせるデザインであったことが決め手となりました。
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