2007年4月に、株式会社ライブドアホールディングスより分社化し、新会社としての歴史を刻み始めた株式会社ライブドア。分社化から3期目という若い会社でありながら、情報発信および情報共有に圧倒的なパワーを持つプラットフォームを提供するために、新しい価値観で新しいサービスを創出し続けています。
その幅広いサービスラインナップを束ねるのは、「livedoor Blog」に代表されるCGM事業を手がける「メディア事業部」と、自社の技術力やサービス群をスケール化してパートナー企業へと展開する「ネットサービス事業部」、「DATAHOTEL」を中核に企業のインターネットインフラを担う「ネットワーク事業部」の3つです。これらは互いに密接に関連し合っており、切り離して考えることはできません。この点が大きな特徴であると同時に、豊富なリソースやノウハウを柔軟に連携させられる強みでもあります。
株式会社ライブドア
経営企画室 マネージャー
山川英治氏
しかし、サービスが多岐にわたり、サービス間の依存関係が複雑になってくると、社員ですら会社の全体像を見渡すことが難しくなってきます。ましてや社外に対してとなると、なおさらです。とてもA4一枚の会社概要では説明し切れるわけはなく、全事業を網羅的に説明した資料がないことに不便を感じるようになり、会社案内の制作を決意したのです。
同社は、ある会社からロフトワークの紹介を受け、Webだけでなく印刷物の制作も手がけていることを知って早速相談を持ちかけました。「紙モノを作るのは初めてで、どれだけ効果があるのか、そもそも必要とされるのかさえわからない状態でした。まずはミニマムスタートで始めたいと考え、部数も3,000部、デザインおよび印刷込みで安く、しかも高いクオリティを実現してくれる制作会社を探していました」と振り返るのは、同社経営企画室マネージャーの山川英治氏です。
複数社から提案を受けた同社は、コストパフォーマンスの高さでロフトワークを評価。山川氏は、「一口に会社案内と言っても、工夫次第でいろんな作り方があることがよくわかりました。
▲最後まで試行錯誤を繰り返した全体図
また、当社は社内にデザイナーを抱えており、クリエイティブへのこだわりが強い。1万人を超えるクリエイターネットワークをお持ちなら、当社の感性にフィットするクリエイターをアサインできるだろうとの期待もありました」と説明します。
こうしてスタートしたプロジェクトは、予想以上に難航することになりました。「シンプルかつスマート」をコンセプトに、盛り込むべき要素はほぼ確定していたものの、いざ各事業部を巻き込んでの制作となると、多数のステークホルダーから様々な意見が飛び出します。個々の中にあるイメージから収束点を探るべく、悩ましい局面が続いたのです。しかもプロジェクトが進むにつれ、会社案内への熱の入れようも増してきます。
株式会社ライブドア
広報室 ネットワーク事業グループ
澤田樹里氏
そこにあるのは、「より良いものを作りたい」という共通の思い。これを共有したのがロフトワークです。特に、全サービスをマッピングした「一目でライブドアの全体像がわかる図」については、同社の担当者との議論を重ねながら、最後まで試行錯誤を繰り返しました。会社案内の肝になる図でもあり、他のページの制作と並行で各事業の位置付けや整理作業を行い、表現方法を何度も練り直すなど、より多くの時間と労力を投入したのです。
同社広報室ネットワーク事業グループの澤田樹里氏は、「当社も社内のコンセンサスを得るのに相当苦労しましたが、それ以上にロフトワークのディレクターはコントロールが大変だったと思います。それでも、ビジネスライクではなく親身になっていただき、まさに共同作業で粘り強く作り上げたという感じです」と語ります。
当初の1.5ヵ月での完成予定を変更し、クオリティを優先すべきとの合意のもと、約4.5ヵ月をかけて制作。生みの苦しみを共有しつつ、ゼロベースからロフトワークと共に作り上げた会社案内は、コーポレートカラーの赤・白・黒を差し色に使ったシンプルなデザインです。営業ツールやファクトブックとして、さらにはイベントやセミナーの配布物としても活用されており、予定より早いペースで減っています。
「お客様に当社の全体像を知っていただくことでビジネスに広がりが生まれ、一方では社内教育になることにも気づきました。拠点の異なる事業部間ではコミュニケーションが少なくなりがちなので、会社案内を通して他の事業部を知るという意味でも、十分な価値があります」と山川氏。
今後は半年に1回程度のマイナーチェンジを予定しており、機会があれば、今回試行錯誤した図についても、より良い表現方法を追求してみたいとのこと。何より叩き台となるベースが出来たことが大きな一歩です。澤田氏も、「今回は急ぐ気持ちが先行していたので、次回はじっくり腰を落ち着けて考えたいですね。これでひととおり経験できたので、反省点を活かせば、もっと効率よく進められるでしょう」と意欲を覗かせています。
事業内容こそ違っても、インターネットの可能性を引き出すという意味において共通点の多いライブドアとロフトワーク。今回のような発注者と制作会社の関係にとどまらず、両社のビジネスを融合させた新しい価値創造のチャンスもありそうです。

一口に会社案内と言っても、いろんな作り方があることがよくわかりました。また、当社は社内にデザイナーを抱えており、クリエイティブへのこだわりが強い。1万人を超えるクリエイターネットワークをお持ちなら、当社の感性にフィットするクリエイターが見つかるだろうとの期待もありました。

当社も社内のコンセンサスを得るのに相当苦労しましたが、それ以上にロフトワークのディレクターはコントロールが大変だったと思います。それでも、ビジネスライクではなく親身になっていただき、まさに共同作業で粘り強く作り上げたという感じです。
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