日本のゲーム・アミューズメントのパイオニアとして、時代とともに進化する新しい楽しさの形を創造する株式会社タイトー。「タイトーガツクル幸セ。Making You Happy!」というキャッチフレーズにもあるように、お客様の心を第一とする同社には、人々を幸せにするためのアイデアが溢れています。
2009年3月26日に、お客様に感動を生む店舗づくりや製品開発を目指した全社横断の取り組み「ハッピープロジェクト」の発表を控えていた同社は、同年1月、コーポレートサイトのリニューアルを決断。既存のWebサイトや、その運営に問題を抱えていたからではなく、会社の変革の動きと足並みを揃えることで、新生タイトーをより強くアピールできると考えたのです。
複数の制作会社に提案を依頼した同社は、2008年に「スペースインベーダー30周年公式サイト」の立ち上げに協力したロフトワークにも声をかけました。各社に提示されたのは、「アミューズメント感を打ち出した楽しくてポップなサイト」という要件のみ。同社総務人事グループ 広報・宣伝チームの吉野孝行氏は、「とにかく自由な発想で提案してもらおうと、細かい指示は出しませんでした」と振り返ります。
▲ロフトワークが提案したラフイメージとキャラクター
各社からの提案の多くがゲーム性の追求に終始する中で、「今までにない斬新なアイデアが盛り込まれたロフトワークの提案は、一番インパクトがありましたし、デザイン的にもクオリティが高く、タイトーのイメージにマッチした完成度の高い内容でした」と吉野氏。吉野氏と同チームの弓削和美氏も、「トップページがフルFlashという仕様にも意外性がありましたが、キャラクターやイラストを通じて各事業部の特徴が上手に表現されていて、遊び心という意味で大変魅力を感じました」と評価します。
提案内容についてロフトワークのディレクターは、「タイトーと言えば、タイトーステーション。その地下にはワクワク発信基地があり、日々ワクワクを生み出しているというストーリーを描き、トップページをタイトーステーションに、各ページを地階になぞらえて、基地を探索するワクワク感を演出したいと考えました」と説明。この発想が、競合他社のサイトにはない“らしさ”を求めていた同社の思いと合致し、再びロフトワークとの二人三脚が始まったのです。
株式会社タイトー 総務人事グループ
広報・宣伝チーム マネージャー
吉野 孝行氏
ロフトワークが担当したのは、トップページのデザインとコーディング、Flashの実装と、下層ページのデザインです。タイトーの世界観を描くイラストレーターは、クリエイティブネットワーク「loftwork.com」の登録クリエイターからアサイン。制作期間約3週間という厳しいプロジェクトにもかかわらず、最後まで納期を変更することなく順調に進行させました。
関係者全員が納期厳守に最善を尽くしたのはもちろんのこと、吉野氏は、「提案段階で完成度が高かったこともあり、デザイン面での細かいやりとりはほとんどなく、ロフトワークにすっかりお任せでした。また、当社が導入しているNORENというCMS製品の仕組みを熟知されていたおかげで、当社の後工程の作業がスムーズに開始できましたし、フットワークの軽さとレスポンスの早さにもずいぶん助けられました」と成功要因を分析します。
完成したサイトにアクセスすると、通常のコーポレートサイトにはない可愛らしいアニメーションが動き出します。ついついクリックできるポイントを探りたくなるのも、実は計算済み。これこそが、 “探索するワクワク感”です。
ここから「ゲームセンター」「プライズ」「アーケードゲーム」といったカテゴリーをクリックすると、自動的に縦スクロールして地階へ。すると今度は、事業部ごとの紹介アニメーションがスタートします。想像を超える展開が、次から次へと訪問者のアクションを促す仕掛けです。
株式会社タイトー 総務人事グループ
広報・宣伝チーム チームリーダー
弓削 和美氏
こうしたフリーフォール型の展開アイデアも、制作過程でロフトワークが提案したもの。短い制作期間でも、より良いサイトづくりへの挑戦を諦めないのが信条です。とはいえ、ここまで自由な発想が許されたのも、ターゲットが非常に明確だったから。「一般のお客様向けにビジネスを展開している以上、何をさておき、楽しんでもらえるサイトであるべきと判断しました」と弓削氏は説明します。
リニューアル後のアクセス数は順調な伸びを示しており、一人あたりの滞在時間も増えているとのこと。「デザイン会社やWeb制作会社の売り込みの電話が増えたのも、インパクトがあった証拠。新しいタイトーを打ち出すという当初の目的に対し、確実な成果を実感しています」と吉野氏も満足げです。
ただ、この成功を踏まえて次の課題も見え始めています。想定内とはいえ、フルFlashで作り込まれたページは全てのユーザーのユーザビリティを確保しているものではありません。今後はHTMLとFlashを組み合わせながら徐々にユーザビリティを改善していく予定です。同時に、今の仕組みをベースに次の構想を模索していく考えで、ロフトワークの強みである“引き出しの多さ”にも期待がかかります。

ロフトワークの提案は、トップページがフルFlashという仕様にも意外性がありましたが、キャラクターやイラストを通じて各事業部の特徴が上手に表現されていて、遊び心という意味で大変魅力を感じました。

提案段階で完成度が高かったこともあり、デザイン面での細かいやりとりはほとんどなく、ロフトワークにすっかりお任せでした。また、当社が導入しているNORENというCMS製品の仕組みを熟知されていたおかげで、当社の後工程の作業がスムーズに開始できましたし、フットワークの軽さとレスポンスの早さにもずいぶん助けられました。
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