2000年3月の創業以来、占いやデコメなど、20代~30代の女性をターゲットとした携帯電話向けコンテンツの配信を中心に、数多くのエンタテイメントコンテンツを生み出してきた株式会社ザッパラス。2011年4月25日、同社は新たに、「女性による女性のためのスマートフォン生活お助けサイト」をコンセプトとしたスマートフォン向け無料ポータルサイト「プリマ!」をオープン。
ここには、女性目線で厳選したアプリ情報やスマートフォン関連情報をはじめ、ユーザー同士がスマートフォンについての疑問を解決し合う「助け合いコミュニティ」、すぐに使えるデコメ素材や待ち受け画像など、快適なスマートフォン生活をサポートする情報やツールが満載です。女性ユーザーが増えつつある市場に着目し、いち早く「プリマ!」の立ち上げに動いた背景を、同社デジタルコンテンツ本部 ライフスタイル企画部長 兼 画像コンテンツ部長 佐藤崇氏はこう説明します。
株式会社ザッパラス 佐藤崇氏
「当社は、長きにわたり携帯電話の公式コンテンツを手がけてきましたが、ここではメニューリストとキャリア課金という入口と出口が用意されています。これがスマートフォンになるとどうなるだろうと考えたとき、入口になるようなメディアを自社で持っておきたいと思ったのです。
一方で、フィーチャーフォンからスマートフォンに乗り換えた女性たちが集まれる場所もありません。ましてやスマートフォン端末の操作は、ある程度リテラシーがある人でもハードルが高かったりするので、乗り換えた人が迷うことは容易に想像できました。そこで、誰もが簡単にアクセスできる方法を提供すべく、先んじて手を打ったわけです。フィーチャーフォンからスマートフォンに乗り換えた人たちのニーズを満たすこと。これがコンセプトです。」
株式会社ザッパラス 石原紫氏
「プリマ!」が目指すゴールは、ユーザーがスマートフォンを起動した際のホーム画面になること。この壮大とも言える新しい試みの早期立ち上げに向け、2011年2月にプロジェクトがスタート。最新技術であるHTML5かつオープンソースのCMSであるWordPressでの構築が前提だったこともあり、協力会社にはそれぞれに精通していることが要求されました。
同社デジタルコンテンツ本部 ライフスタイル企画部 リーダー 石原紫氏は、「HTML5を用いたスマートフォン専用のWebサイトを、記事コンテンツだけでなくデコメや待ち受け画像の配信、コミュニティまでやろうと思うと難しい。技術的にやれることは多くても、最新の技術に長けたプロフェッショナルがなかなか存在しないのが現状です。そんな中、HTML5での開発経験があり、さらにWordPressに最適なデザイン、サイト構築を提案できる制作会社ということでロフトワークを選びました」と振り返ります。
スマートフォンに最適化した仕様書と
デザインの方向性決定に用いた女性誌のマッピング
WordPressの実装は作業範囲に含まれなかったものの、実装を見越したデザインには相応の知見が必要とされます。ロフトワークはその豊富な構築経験を活かし、タッチインタフェースである、スマートフォンに最適化されたデザインを開発し、HTML5のコーディングデータと共にWordPressでのテンプレートマップまでを作成して提供。「設計時には、いただいたコンテンツ内容をもとに、必要以上に下層が深くならないように注意しました。CSS3の描画機能で出来ることと通常の画像で表現する部分の切り分けも苦労した点のひとつ。社内の複数のディレクターと意見交換しながら現時点での最適解を模索しました」(ロフトワークのディレクター)。
またデザイン提案にあたっては、明確なターゲット像を共有するため、独自に女性雑誌のマッピングを作成。これをもとに関係者間で議論し、目指すべきデザインの方向性を刷り合わせていきました。想定される愛読誌からターゲットの嗜好性を導き出すこの手法について、「イメージカラーは決まっていたのですが、そこに乗せるデザインを検討する上でターゲットをイメージしやすく、非常にしっくりきました。ここからエリアを絞り込み、2パターンのデザインを出してもらいました」と石原氏は評価します。
株式会社ザッパラス 中田あすみ氏
「かなりタイトでしたが、ロフトワークはスケジュール管理がしっかりしていて助かりました」と石原氏が語るとおり、プロジェクトは遅延なく順調に進行。2011年4月25日、予定どおりリリースに漕ぎ着けました。
「リリース直前は連日深夜まで確認作業に追われましたが、無事オープンできてほっとしています」と語るのは、デジタルコンテンツ本部ライフスタイル企画部の中田あすみ氏。
デザインはもちろん、とりわけ動きにこだわったという「プリマ!」は、「すべての機能やユーザーインタフェースをフィーチャーフォンやPCではなく、スマートフォン発想で作り込んだ、まさに“スマートフォンネイティブな”サイト」と佐藤氏は胸を張ります。デザインの微調整や動きの確認に思いのほか多くの時間と労力を要したのも、このためだったと言えるでしょう。
同社では今回のオープンを第1段階と捉えており、「基本的には、フィーチャーフォンからスマートフォンに乗り換えた人たちが、そのまま使い続けられるような機能や記事を網羅していく予定です。たとえば次の段階では写真の共有、ゆくゆくは写真の加工機能までを視野に入れています」と佐藤氏。本格的なプロモーション展開は、少なくとも写真の共有を実現させてから。それでも、現段階でかなりのアクセスがあるといいます。
「スマートフォンに関する様々なキーワードでの流入があるのは、記事コンテンツを丁寧に作り込んだ結果でもあるでしょう。厳しい道のりになるのは承知していますが、将来的に女性のスマートフォンユーザーの4人に1人が触ってくれるようなサイトへと成長させたい。来年3月末時点でユーザー数100万人達成が目標です。まずは実際のサイトが完成したことで、メーカーの端末にプリインストールしてもらうなど、ザッパラスの強みを広めていくための活動にも注力できます」(佐藤氏)。
一方で課題については、「サイト全体が少々重いので、画像をCSSに置き換えるなど解決策を検討していきたい」と石原氏。同社では、さらに改良を加えつつ、改めて盛大に告知するタイミングを見極めているところです。また、近日中にフィーチャーフォン版「プリマ!」もオープン予定で、これにより、いよいよフィーチャーフォンからスマートフォンへとシームレスに乗り換えられる環境が整うことになります。
通信キャリアや端末機種を問わず、誰でも無料で利用できる「プリマ!」は、あらゆるスマートフォンユーザーにとっての入口となり、ユーザー間のコミュニケーションを促し、ソーシャルのつながりを生み、スマートフォン市場の盛り上がりに一役も二役も買うことになりそうです。

本格的なプロモーション展開はこれからですが、スマートフォンに関する様々なキーワードでの流入があるのは、記事コンテンツを丁寧に作り込んだ結果でもあるでしょう。まずは実際のサイトが完成したことで、メーカーの端末にプリインストールしてもらうなど、ザッパラスの強みを広めていくための活動にも注力できます。

HTML5での開発経験があり、さらにWordPressに最適なデザイン、サイト構築を提案できる制作会社ということでロフトワークを選びました。ロフトワークはスケジュール管理もしっかりしていて助かりました。
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