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建設・土木業界向けに、書籍やWebサイトを通じて、さまざまな情報を発信するのが、建設物価サービスです。Webサイトでは、建設資材や工事費などの価格情報や、関連する企業・団体の情報を検索・閲覧できる「建設MiL」を運営し、有益な情報を提供し続けています。Webサイトには、約4万点もの膨大な資材情報などを掲載し、建設会社のビジネスに貢献しています。
株式会社建設物価サービス
企画部長兼編集部長 河田靖氏
2010年秋、建設物価サービスは、ユーザーの利便性向上と、サイトの運用負荷軽減を目的に、「建設MiL」のリニューアルを決めます。「Webサイトが認知され、掲載する情報が増加することでサイト内検索スピードが遅くなり、どこに何の情報が掲載されているかが分かりにくくなっており、これらの課題を解決しようと考えました。」(企画部長兼編集部長 河田靖氏)
建設物価サービスのグループ会社で、システム開発などを手がける建設コスト情報センターと協力体制を敷き、約4年ぶりのWebサイト刷新に向けて、2010年11月にリニューアルプロジェクトが開始されました。
建設コスト情報センターで情報開発部次長を務める佐藤秀敏氏は、リニューアルで求めたポイントについて、こう話しています。「ユーザーがすぐに欲しい情報を見つけ出せる使い勝手、検索・画面遷移の速度向上、そして、われわれが情報を迅速・容易に追加・編集できる運用基盤の確立。この3点が主な目的でした」。運用については、「従来は、ちょっとした情報の更新もWeb制作・運用会社に任せていたので、自ずとアップデートが遅れ、迅速な情報更新を実現できずにいました」と、以前の課題を話しています。
リニューアルに向けて、建設物価サービスと建設コスト情報センターは、Web制作会社の選定にまず着手しました。佐藤氏は、数社の企業のなかから、ロフトワークを選んだ理由について「デザインを一新したかったことと、CMSを導入することは決めていました。ですので、Webデザインの評価が高く、CMSの開発実績が豊富なWeb制作会社に任せるつもりでした」と選定基準を話しています。
建設コスト情報センター
情報開発部次長 佐藤秀敏氏
そのうえで、「最終的に数社に絞りましたが、正直に言えば、それほど提案内容に大きな差がなかったと思います。最後に選ぶ決め手となったのは“人”。担当したロフトワークの松井淳(システムDiv.チーフディレクターPMO)さんは芯が強い印象で、このプロジェクトをお任せし引っ張ってくれる、信頼の置ける人物だと思いました。それが大きなポイントですね」と、ロフトワークに決めた最終的な理由を説明しています。
Web制作会社を決め、11月中旬にプロジェクトが本格的にスタート。しかし、プロジェクト開始直後に、スケジュールに大きな変更がありました。当初は、11年5月末にリニューアルオープンする計画で、開発期間は約半年間のスケジュールでしたが、急遽3月20日にカットオーバーすることが決まり、約4か月でプロジェクトを進めることに。「どうしても、期首(11年4月1日)には間に合わせたい状況になり、申し訳ない気持ちもありましたが、何とかお願いしたいと、相談しました」(佐藤氏)。
短期間のなか、「画面遷移・検索速度の向上」「分かりやすいデザイン」「運用の負荷軽減」の3点の実現に向けて、急ピッチで開発が始まりました。
システムDiv.チーフディレクター PMO 松井淳
速度の向上と、運用負荷の軽減を同時に進める策として、これまで活用していたCMSを、大規模なデータ管理に適している「WebRelease 2」に変更。膨大な建築資材情報の管理には、当初は、専用の管理画面を新たに開発する予定でしたが、納期に間に合わないと判断し、CMSのテンプレートからデータベースをメンテナンスできる仕組みに切り替えました。
ロフトワークの松井は、「前倒しになった開設時期を厳守することが至上命題になり、一からプロジェクトを立て直す必要がありました。開発期間も大幅な短縮が必要になり、通常の検収期間が十分に確保できません。そのため、経験が豊富な開発者とチームを組み、情報共有を徹底し、バグの発生を通常の1/10まで抑えました。さらに『絶対に要望に応えるシステムをつくるので任せてください』と、クライアントの確認が必要な工程を最小限に絞り、プロジェクトを進めていきました」と語ります。
一方、デザインでは、建築資材や図面が並ぶWebサイトの特性上、地味で固いイメージを与えがちな点を払拭しています。ロフトワークは、ブルーが多い類似サイトとは一線を画すため、イエローグリーンを中心に複数の色を多用するデザイン案を複数提案。デザイナーには、建築設計事務所の勤務経験がある人物を採用するなど、建設・土木業界にマッチしたデザインを提案できるようにこだわりました。「複数のデザイン案を用意してもらい、それぞれの特徴、メリット・デメリットを分かりやすく説明してくれたことで、すぐに判断できました」と佐藤氏。ここでも、ロフトワークはクライアントに複数の選択肢を用意しながら、建設物価サービスと建設コスト情報センターが迅速に意志決定できるような仕組みを用意していました。
▲納期を2ヶ月短縮した概要スケジュール
急遽決まったスケジュールのなか、「建設MiL」は、無事にリニューアルを終え、約半年前に公開されています。河田氏は「検索スピードも画面遷移にかかる時間も、大幅に短くなり、大変満足しています」とリニューアルの成果を語っています。
また、佐藤氏は情報の更新方法について、「Webに対する特別な知識を持たない人でも容易に更新できる状況になりました。最初は戸惑いもありましたが、今は難なく自社で更新できています」と語っています。更新作業の効率化により、データベースに格納されているデータはリニューアル前の4万件から5万件に急増。「社内からは『こうして欲しい』というアイディア、要望が複数出てきて関心の高さを感じています」と佐藤氏の満足度も高いです。
リニューアルから約半年、すでに次のステップに向けて3社の間では新たなプロジェクトが進んでいます。「今後のテーマは、膨大な情報をいかに多くの人に見てもらえるようにするか。SEOなどに取り組み、サイトパワーを上げるための策を、ロフトワークとともに考えていきたいですね」と佐藤氏。突然のスケジュール変更があったなか、納期通りにリニューアルを終えた「建設MiL」は、次のステップに向けてすでに動き出しています。
松井淳 チーフディレクター PMO
納期を2ヶ月短縮するために、経験が豊富な開発者とチームを組み、情報共有を徹底し、バグの発生を通常の1/10まで抑えました。さらに『絶対に要望に応えるシステムをつくるので任せてください』と、クライアントの確認が必要な工程を最小限に絞り、プロジェクトを進めていきました。
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短い開発期間のなか無事にリニューアルできたことに感謝しています。すでに私のなかには次のリニューアル案があります。次のステージに向けて、今後もいろいろ相談させてもらえればと思っています。

細かなことを電話やメールで相談させてもらい、実は目に見えないところでもサポートしてもらっていました。今後の課題は集客力のアップ。サイトパワーを向上させるための策をロフトワークとともに考えていきたいですね。
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