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loftwork 8F セミナールーム

世界に通じるグローバルコミュニケーション体制をつくる、 グローバルサイト制作のカギ 開催レポート

世界ブランドをつくるために、重要なグローバルコミュニケーション。そのコミュニケーション体制を確立するためには、海外ユーザ向けのグローバルサイト構築は必須となってきています。しかし、グローバルサイト構築には、様々な障壁が存在しているのも事実。闇雲にプロジェクトを推し進めてはなかなかうまくいきません。先端企業はどのように、グローバルサイト構築を推進していったのか。ロフトワークでは、去る3/27、グローバルサイトのプラットフォームとして豊富な実績を誇るTridion社と共同で、「グローバルサイト成功のカギ」と題したセミナーを開催しました。海外マーケットの重要度が高まる市況ということもあってか、用意した50席は満席となり、急きょ椅子を追加する盛況ぶりでした。その様子を、プロデューサーの柏木がレポートします。

会場の様子会場の様子

「意識の統一」で課題を解決

はじめのセッションでは弊社チーフディレクターの滝澤が登壇。自身が手掛けるプロジェクトから学んだ、実践的な手法を紹介しました。

株式会社ロフトワーク チーフディレクター 滝澤耕平株式会社ロフトワーク チーフディレクター 滝澤耕平

モデルケースとして紹介したプロジェクトは、機器メーカーのグローバルサイトリニューアル。

1000点以上の取扱い製品をもち、1つの製品が複数の系統に紐付く複雑な構造になっていました。加えて、40か国それぞれの拠点でサイト運営を担当しているため、「サイトのデザイン」「情報の粒度」「更新頻度」がバラバラになっており、結果「商品の基本情報を早く、正しく顧客に届けることができない」という課題を抱えていました。

この課題を解決する手法として、滝澤「コンテンツ最適化戦略」を紹介。目的に応じて、コンテンツを3つに分類して管理する手法です。

1 基本情報の提供(Common)
2 事業戦略の実践(Module)
3 ローカル戦略の実践(Option)

コンテンツを目的に応じて分類することで、サイト間での運用のルールを確立し地域に沿ったマーケティングを実践することができ「商品の基本情報を早く、正しく顧客に届けること」が実現できる、と滝澤。

基本情報の提供(Common)

基本情報の提供(Common)

事業戦略の実践(Module)

事業戦略の実践(Module)

ローカル戦略の実践(Option)

ローカル戦略の実践(Option)

次に滝澤はプロジェクト進行上直面している問題を挙げました。

・言語的なコミュニケーションのハードル
・承認フロー設計の難しさ
・世界情勢の変化スピードへの対応

これらの問題を解決する方法として

・意識の統一(戦略の理解、キャッチコピーの刷り込み)
・チーム間連携(メンバー/組織を孤立させない、メリットを示す)

が有効である、と紹介。最後に、問題は起こるという前提やリーダーシップに通じる「強い意志」も必要であると続け、「最後は精神論も重要です」と締めくくりました。

このプロジェクトでは、国内だけで10人の専任チームが日々のサイト運営にあたっているそうですが、私がグローバルサイトの相談を受け、お話を聞く中で、40サイトということを差し引いてもこの体制は潤沢な部類に入ると言えます。

しかし、サイト数や運営体制が異なっても、「グローバルサイト」という軸でリニューアルプロジェクトを見た際、進行上ボトルネックになっている問題は似ているケースが多く、特に「意識の統一」は海外を含めて社内のステークホルダーが大所帯になるグローバルプロジェクトにおいて、不可欠ではないでしょうか。

成功の黄金律は「Web戦略」×「組織効率」×「モチベーション」

次に、グローバルコミュニケーション成功の近道と題し、SDL Tridion社の藤松氏が登壇。先端事例の紹介を交え、導入ツール選定のポイントを紹介しました。

SDL Tridion株式会社 藤松 良夫氏SDL Tridion株式会社 藤松 良夫氏

始めに、事前アンケートに寄せられた「グローバルサイト構築における懸念点」を紹介。

・多言語サイトを構築した経験を有するエンジニアがいない
・統一感と地域特性の両立とバランス、現地の協力を得る方法
・翻訳
・セクショナリズムの壁
・運営側のグローバルコミュニケーションスキル
・各国で受けるキーワードや訴求方法などが日本で把握しづらい
・グローバルサイトを通じてできる、共通のプロモーションがあるか

グローバルサイトのプロジェクトに携わったご経験のある方なら、どれも共感できる内容ではないでしょうか。

グローバルサイトの動向として、対応を進めている言語として「英・中・韓国語」の比率が高いことや、2~3言語の対応に留まっている企業が多い、と藤松氏。自動車・カメラなど世界中で同じ製品を販売している業界の企業の方が言語対応が進んでいることを紹介しました。さらに、言語対応数上位10社のランキングの中で、なんと5社がTridionを採用されているそうです。

セッションのポイントとして、「同じグローバルプロジェクトでも前提条件が変わると、とるべき選択肢が変わる」と「将来を見越したCMSの選択」を挙げました。HP、マンダリン、ダイキン、ヤマハ、シャープ、と導入事例を紹介。その中でも印象的な事例はエミレーツ航空でした。

エミレーツ航空

中央管理とローカルの柔軟性の両立が必要とされるグローバルプロジェクトにおいて個別最適を脱却し、全体最適を進めることが求められます。全体最適の実現を、技術面で支えたのが、Tridionの独自技術「BluePrinting」でした。コンテンツとレイアウトを別々に管理できるので、「この地域ではバンコク行きのチケットを表示」というサイト毎のマーケティングニーズを、全体最適の中で実現している印象的な事例でした。

グローバル化のステップ

最後に実践的なステップとして、小規模パイロットでプロジェクトを進めることを進めた藤松氏。対象サイトの線引きが難しいグローバルサイトのプロジェクトにおいては、小さな成功を水平展開する手法が有効であると締めくくりました。

私がクライアントに訪問した際、「スマホ、タブレットへのデバイス対応」という要件を頂くことが増えています。グローバルサイトの構築にこのデバイス対応が加わると、管理すべきサイトが乗数的に増えてしまいます。階層構造化し、情報の継承ができる「BluePrinting」機能をもつTridionは、管理するサイトが多いWeb担当者の方には魅力的に映る製品だと感じました。

パネルディスカッション

パネルディスカッション

セッション終了後、藤松氏と滝澤を交えたパネルディスカッションを開催。「ブランドレギュレーションをどのように統一するか」や、「世界各地に展開後にどのような体制で問い合わせを受けるか」など、実際の現場で課題となっている様々な具体的な質問が寄せられていました。

ロフトワーク 矢橋(左) SDL Tridion 藤松氏(中央) ロフトワーク 滝澤(右)ロフトワーク 矢橋(左) SDL Tridion 藤松氏(中央) ロフトワーク 滝澤(右)

グローバルサイト構築推進は決して簡単ではありませんが、世界的に統一されたメッセージを発信することは、今後のビジネス展開を一変させる可能性を秘めています。ロフトワークではお客様とパートナーシップを築きながら、プラットフォームの選定から、コミュニケーション戦略、プロジェクトのマネジメントまで、様々なフェーズでお客様のグローバル展開をご支援していきます。

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