Main menu

GOOD DESIGN BEST 100とその未来 vol.1 ダイハツ工業「タント」開発の軌跡 開催レポート
  • 20
    4月
  • 無料

レポート掲載中

KOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)

【セミナーレポート】 KOILオープニング記念イベント GOOD DESIGN BEST 100とその未来 vol.1 ダイハツ工業「タント」開発の軌跡

2014年4月14日、新たなイノベーション創造拠点としてオープンした「KOIL」。ロフトワークはオープンを記念し、公益財団法人日本デザイン振興会とのシリーズイベントを企画。これは、2013年度“グッドデザイン・ベスト100”に選ばれた企業と商品に、イノベーションのヒントを得ようというイベントです。第1回は、ダイハツ工業株式会社の岩村 卓氏をゲストに迎え、「タント」の成功に迫りました。

イノベーションが生まれる場所KOILを舞台に、わくわくする未来を創る

ロフトワーク 代表取締役 林千晶

オープニングトークに立ったロフトワークの林千晶は、ロフトワーク自身が関わってきた「KOIL」の開発プロジェクトを振り返りつつ、「この空間の中で、わくわくする未来を創るための活動が日々行われようとしています。本日のイベントもその一つ。グッドデザイン・ベスト100を受賞した優れたプロダクトの開発プロセスについて聴かせていただくと同時に、みなさんと一緒に、そのプロダクトをどんな形に成長させていけるのかを考えてみたい」と説明。

みんなで考え、共有し、アイデアを形にしていくことが未来を創る原動力になるとして、オープンイノベーションを加速させるための空間や人、プログラムが結集するプラットフォーム「KOIL」を舞台に、「互いのアイデアをぶつけ合う“交流の場”として企画した」と語りました。

続いて、三井不動産株式会社の松井健氏が「KOIL」の概要を紹介。「開発コンセプトは『あなたが世界を変える場所』。さまざまなバックグラウンドを持つ人たちがここに集まり、融合し、みなさんご自身や世界の未来を切り拓くための挑戦が行われることになる」と言い、その特長に次の点を挙げました。

三井不動産株式会社 ベンチャー共創事業室長 松井 健氏

約170席のコワーキングスペース「KOILパーク」

大きなテーブルを囲んで議論したり、ゆったりとしたソファでリラックスしながらアイデアをふくらませたり、デスクで作業に集中したり、その時の気分やニーズに合わせたワークスタイルをサポート。また、6時から23時まで最大限活用できる使い放題プランをはじめ、アフター6+週末プラン、一日だけのプランなど、利用スタイルに合わせて選べる多様なプランを用意。

イノベーションを誘発する装置を併設「KOILファクトリー」

3Dプリンターやレーザーカッターなどの最新デジタルファブリケーション機器を揃える。アイデアの着想から試作品づくりまでをスピードアップさせることで、ものづくりを身近にするとともに、ビジネスニーズに迅速に対応。

参加者の化学反応を起こす「KOILスタジオ」

80名収容できるイベントスペースを併設。大型スクリーンなどを設置し、大規模なカンファレンスにも対応。

地元の生活者との接点ともなるカフェ

おいしい食事や飲み物を楽しみながら、リラックスした時間を過ごせるカフェ。コミュニケーションや交流の機会を創出。

起業家向け創業支援プログラムを提供

ベンチャー企業の支援を行う一般社団法人TXアントレプレナーパートナーズ(TEP)が、KOILを本拠地として、KOIL会員向けに創業支援プログラムを提供。

質の高いイベントプログラムの用意

ロフトワークが中心となり、KOILがオープンイノベーションの起点になるようなさまざまなイベントを企画。

「つまり、イノベーションを起こすための仕組みをパッケージングしたのがKOIL」と松井氏。アイデアを着想し、交流により化学反応を起こし、アイデアをカタチにし、ユーザーのフィードバックを得て、分析・改良・発表を行うといったプロセスをこの空間の中で繰り返しながら、世界を変える新しい未来を切り拓いていくことになります。

タントらしさを醸成しつつ、進化と深化のモデルチェンジを実現

メインセッションには、ダイハツ工業株式会社の岩村卓氏をゲストスピーカーに迎え、高い人気を誇る軽自動車「タント」のデザイン開発に迫りました。

ダイハツ工業株式会社 デザイン部 デザイン室 室長 岩村 卓氏

「2輪を除くと一番小さな乗り物のカテゴリーに属する軽自動車は、日々の使いやすさが命。小さいからこそできる魅力を追求し、スモールバリューを創るつもりでやっている」と語る岩村氏は、デザインにおいて「親しみやすい」「身近な」「実用性がある」の3つを重視していると説明。

広い室内を活かし、子育て中のお母さんが便利に使えるというコンセプトで展開してきたタントもまた、このデザインフィロソフィーに基づいて開発されましたが、その狙いは、初代タントから少しずつ変化しています。

  • ●初代タント「幸せ家族空間」(2003年発表)
    従来の常識を打ち破る広さを実現。子育てをアシストできるような車に。
  • ●2代目タント「幸せ家族「感動」空間」(2007年発表)
    ミラクルオープンドア採用。全高を20mm上げて使い勝手を向上。
  • ●3代目タント「家族・みんなの元気空間」(2013年)
    ファミリーのファーストカーとしての広さ、親しみやすさ、元気の良さをデザインで表現。お父さんやおじいちゃん、おばあちゃんをも元気にする空間に。

イベント中にKOILで展示していたタント

また、軽No.1の広々開放感とダントツの使い勝手を目指した3代目タントでは、次の点に注力したと言います。

  • 綿密な市場調査
    ママプロ(社内のお母さんたちによるプロジェクト)、モックアップでの使い勝手の検証、ユーザー密着調査などを通じて、計200名以上のお客様にインタビューを実施。潜在ニーズを掘り起こし、そこから生まれたアイデア群を採用。
  • さまざまな可能性を探るアイデアスケッチ
    抜群の広さを実現すると共に、男性やダウンサイザーも満足できる質感を表現するために、外装も内装もアイデアスケッチからスタート。幅広くアイデアを展開し可能性を探っていった。


「目先の変わったものに変えることは簡単でも、車には変化だけでなく進化が必要。どこを変えずに、どこを変えるかを突き詰めた」と岩村氏が語るとおり、すでに多くのお客様に認められた車には、変える必要のないものと、変えていくべきものの両面があります。そこで同社は、“タントらしさを醸成しながら進化させていくこと”を重視し、進化と深化のモデルチェンジを実現したのです。

「何かと制約の多い軽自動車だからこそ、その枠の中でどうしたら使い勝手がよくなるか、親しみやすくなるか、ダイハツらしくなるか、みんなでいろんな知恵を出し合える。タントは知恵の結晶です」と岩村氏。最新技術だけではなく、そこにたくさんのアイデアを組み合わせることで、イノベーションが加速することを教えられたセッションでした。

多様なメンバーによるアイデアの交換がイノベーションの原動力

セッション終了後は、イノベーションのプロセスを2時間で体験できる参加型のIde-a-thonを実施。「未来のマイカーに関するアイデアをみんなで一緒に考える」をテーマに、次のような流れでワークを行いました。

ide-a-thon 未来のマイカーを考える”

  • 1)ワールドカフェ方式で車に対するリクエストを意見交換
  • 2)なぜそう考えたか、互いに理由を深堀りしながら、ユーザーニーズ(本質的欲求)がどこにあるのか確認
  • 3)チームビルディング(1チーム3名)
  • 4)ユーザーニーズに新しい視点をかけ合わせて新しい未来の車を発想
  • 5)チーム内でアイデアをまとめてアイデアスケッチ
  • 6)発表(1チーム1分)


発表では、「みなさんわがままですねぇ」と岩村氏も苦笑するほど自由なアイデアが出揃い、傍聴者は投資してみたいアイデアに挙手。中でも、パーツの組み合わせでいくらでもカスタムできるアイデアや、運転操作を分担することで同乗者と気持ちをシンクロできる車、車にかけるコストによって高度が変わり、高い車ほど移動時の制約が少ない空飛ぶ車などが注目を集めていました。

参加者はIde-a-thonを通じて、「KOIL」で日々行われようとしている活動の一端を体験し、オープニングトークで触れた“わくわくする未来を創る原動力”を実感していたようです。

第二弾、申し込み受付中

コメント

blog comments powered by Disqus

次回セミナーのご案内

  • 26
    11月

“SUBJECTIVE MAP ” 地図ワークショップ 街を歩き主観的な地図を作るアーバニズムプロジェクト

“SUBJECTIVE MAP ” 地図ワークショップ 街を歩き主観的な地図を作るアーバニズムプロジェクト “役に立たない地図!?” いや、とっても主観的な地図です。 街の価値をみんなで紡ぎ出すSUB...

このイベントに申し込む

お申し込みを受け付けております。