クリエイティブディレクター中尾妙は、ロフトワークきっての働くママ。3歳と4歳の子どもの育児と趣味、そしてロフトワークでの仕事と、彼女の生活は超多忙を極めます。それでも彼女は持ち前のバイタリティーでその全てを楽しみ尽くして、日々新しい可能性を模索しています。
とはいえ、どんなひとにも悩みはつきもの。「自分には何ができるのか」「自分は何者なのか」そんな自問自答を続けながら、中尾は走り続けます。
キャリアは、ノープランだから楽しめる
中尾は、看護師、ファッション誌編集者、そしてWebディレクターという変化に富んだ経歴の持ち主であります。一体何が彼女をロフトワークに導いたのでしょう?
「ま、基本ノープランですよね(笑)。職種はインスピレーションで決めてきました。でも今になって気がつくことなんですが、働くことで大切なのは、職種というよりも自分の立ち位置だったりすることがあります。たとえばWebディレクションでは“PDCA”という言葉がよく用いられます。つまりPlan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の4段階サイクルをクライアントのパートナーとしてこなしてゆくことがディレクションの基本になるわけです。これを置き換えてみると、たとえば看護師の仕事は、患者さんとドクターの間に立って、ケアプランのPDCAを回していくことだし、編集者は読者と著者、あるいは編集者との間でコンテンツのPDCAを回していくことだと言い換えられますよね。私はこのPDCAを回してゆく人、ディレクターという立ち位置に立つことが性に合っていたんです。ちょっと意外なキャリアチェンジですけど、見方を変えてみると、ひとつの線で繋がっているんですよね」
生き生きと働くことを、家庭と会社から支えてもらっている
ロフトワークの仕事は手を挙げれば何でもできる自由さがある分、社員ひとりがかかえる責任も大きく、大変なことも多いはずです。育児をしながら両立をしていくというのは、どういったライフスタイルなのでしょうか?
「うちは主人がフリーランスのデザイナーをしているので、日中は保育園に行っていない下の子を主人が見て、私が帰ってくるとバトンタッチして、彼が仕事をする、というバランスですね。ちょっと事情が特殊なので子どもにどう映っているのか不安だったりはします。でも、やっぱり親は生き生きした姿を子どもに見せることが大切だと思うので、開き直ってがんばっています。それに、やっぱり働き方も変わってきていて、今では私と似た事情のママ友達がどんどん周りに増えています。あと、今年からはロフトワークでの勤務を週4日にしてもらっています。子育てを周囲の方に理解してもらえた上で働くことができる。これには本当に感謝しています。もちろん、4日間になっても仕事量は変えないという条件付きですが、やろうと思えばできちゃうんですよね(笑)会社の理解があるからこそ、両立できるんだと思っています」
攻撃は最大の防御と言いますが、まさに攻める母。そんな彼女の姿勢に、会社が共感しています。ロフトワークで働くことを通して、仕事と自分の人生の両方をより楽しくできれば、やっぱり幸せなことですよね。
可能性の隙間で感じる不安も…
中尾は持前のバイタリティで様々なクリエイティブに挑戦してきましたが、そんな中尾にも悩みはあるようです。
「ロフトワーク楽しい!面白い!って言っていながらも、私って何者なんだろう?という自問自答はいつもついて回っています。やってみたいこと先行で今までやってきて、本当にいろんなことに関わることができました。ロフトワークはそういった可能性を広げるには本当に最高の環境です。いつもいろんな分野からの仕事のチャンスがあるし、映像のディレクションを勉強する部活なんかもあって、自分の興味を追求できる機会が充実している。あしたデザイン室と銘打って、デザインで街をきれいにする部活にも参加しています。
でも、私の中でそれらが本当に一つの道に通じているのかな、とたまに思うんですよ。いろんな可能性を試せるのは本当に楽しいんですけど、何かのスペシャリストになれない自分が辛いというか。でも、結局答えは振り返ってみた時にしか分からないんですよね。今を精一杯やるしかない。それをやめたら、答えも何も出てきませんからね」