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女性の多様なワーキングスタイル

株式会社ロフトワークは、株式会社ロフトワークは、4月2日(月)、青山骨董通りにあるモーダポリティカにて「女性の多様なワーキングスタイル」をテーマとしたフォーラムを開催しました。

当日は、現役学生をはじめとして、現在働いている女性、また、これから働こうと考えている女性が多数来場。テーマに興味を持つ男性の姿も見られ、会場には熱気が溢れていました。

残念ながら、予定していた川口より子参議院議員の基調講演は、議員がインフルエンザで緊急入院のために変更となりましたが、川口議員が厚い信頼を寄せ、働く女性として豊富な経験を持つ湯川れい子氏がピンチヒッターとして登壇しました。

基調講演
川口 より子 参議院議員

男性と女性、「差」ではなく「違い」がある

川口議員のピンチヒッターとして基調講演を務めた湯川れい子氏は、音楽評論家として45年、作詞家としては40年のキャリアを持つ働く女性の大先輩。

基調講演では、湯川氏のこれまでの経験の中から「男性と女性の違い」をテーマにして、女性が社会の中で働くことがいかに大切かを分かりやすく説明されました。

まず、最初に湯川氏は「男性と女性、どちらが頭が良いと思う?」とフォーラム参加者に問いかけました。そして、どちらが優秀かという差ではなく、それぞれの特性があることを語りはじめました。

湯川氏は、自身の経験から、複数の仕事を同時にこなしていくことは、男性よりも女性の方が得意だと語り、その根拠は右脳と左脳にあるブリッジの太さにあると説明しました。

女性の方が男性よりもブリッジが太いため、総合的に判断しながら人の話が聞けるというのは、生物学上でも認められていること。「二兎を追うものは一兎も得ず」というのは男性の視点でのことわざでしょうと言い、「女性は二兎も三兎も追えるんです」と、湯川氏は働く女性の持つ可能性の大きさを説明しました。

家事、子育て、介護をしながら仕事もこなしていくのは、女性だからこそできること。しかし、社会はまだ、働く女性にとって不整備だと、湯川氏は指摘します。

「キャリアを積んでいくためには、女性のネットワークを作り、男性的な「談合」ではない、お互いのフィールドを理解しながら、サポートしあう関係を築いていく環境が必要です」と湯川氏。

テーマである「女性と男性の違い」について、次に語られたのは、「本能的に生き残る力」について。生き残る力をより多く持っているのが女性の大きな特性で、安全な方向を見極める本能力がDNAに刻まれている、という話題に、フォーラム参加者の中でおもわず頷く人もいました。

また、母としての経験から、子供を右脳的に育てることの大切さを説き、次世代を担う子供達にコミュニケーション力を失わせないように呼びかけました。

同時に考える力を持ち、フレキシブルに新しい環境を作り出せる女性達に、「やりたいこと、できることを二兎でも三兎でも追ってください」という応援の言葉で、湯川氏の基調講演は締めくくられました。

パネルディスカッション

「自分らしく「等身大」を極める」

基調講演に続き、現在、働く女性として各業界の一線で働く女性達によるパネルディスカッションが行われました。

就職活動、仕事に対する意識が変わったターニングポイントなど、女性が仕事を続けていく上でどのような壁があり、どう乗り越えてきたかが語られました。

「仕事に対する迷い」「結婚・出産・育児と仕事の両立」などのパーソナルな質問も飛び交い、ユーモアを交えて会場を沸かせながら、若い世代の女性にも分かりやすく語りました。

株式会社グロービス・マネジメント・バンク 代表取締役 岡島悦子氏

岡島氏は、大学卒業後に三菱商事に入社した際の就職活動について、次のように語りました。

「面接を受けるときに自分が本当に何がやりたいのかが、まだはっきりしていませんでした。なるべく多くの企業・人にお会いし、この人たちと働きたい、と思える企業を選びました。」


「面接を受けるときに自分が本当に何がやりたいのかが、まだはっきりしていませんでした。なるべく多くの企業・人にお会いし、この人たちと働きたい、と思える企業を選びました。」

これから就職活動を行うフォーラム参加者に対しては、「就職活動は自分のマーケティング」と岡島氏。原石だから磨かれてないのはあたりまえ。キラッと光る原石の片鱗を見せ、ポテンシャルがありそうだ、と見てもらえるようにするべきというアドバイスを披露しました。

岡島氏は、三菱商事で男性150名中、女性2名という総合職として採用され、在職中からキャリアに磨きをかけていきました。財務・経営管理といった経営に近い部署で経験を積み、在職中に留学制度を利用してMBAを取得。その後転職を経験し、現在は会社経営に携わっています。

在職中に留学制度を利用した理由について、「井の中の蛙になってしまうのが嫌で、世界レベルでの実力を試し、健全な自信をつけたかったんです」と岡島氏。そして留学中に日本企業を強くしたいという思いを抱き、マッキンゼーに転職。経営のプロをヘッドハンティングする人材紹介会社、グロービス・マネジメント・バンクの立上げに関わり、現在経営を行っています。

女性が資格を取ることに対しての有効性について、岡島氏は次のように答えました。

「自分のスタイルって大事ですよね。早めに自分のブランドを確立し、自分ならではの付加価値が周囲から認められると、やっぱり強いです。資格はわかりやすいブランドにはなり、ターニングポイントが来たときのパスポートになります。でも、資格だけで勝負はできないですね。機会を得ることにはつながるかもしれませんが、キャリアが進むにつれて結局は実績が問われます。結果を出していかなければ長期的には戦えないですよね。」

スタイルビズ 村山 らむね氏

大学卒業後に東芝へ入社した村山氏は、自らの就職活動について、OBの先輩に相談したり質問を投げかけたと話します。

「たくさん面接を受けたので、内定する会社も、落ちる会社も多かったですね(笑)。でも、落ちた会社は縁がなかったんです。入社するのは一社ですからね。落ちたからといって、めげることはないんです」
東芝で働きながら自分でも情報発信できるインターネットに興味を持ち、通販に関するホームページを開設。これが村山氏にとってターニングポイントとなりました。

社内結婚し、出産後は消費者生活アドバイザーの資格取得。子供を寝かせてからネットで調べ物をするという生活を送り、カリスマブロガーと呼ばれるまでになりました。2004年には東芝を退社して、企業サイトのコンサルテーションを独自の消費者視点ですすめていくスタイルビズを設立しました。

村山氏は、結婚、出産、育児という休職中に、仕事に対する意識が変わったといいます。
「出産したら、ものの見方が180度変わりました。出産後に決めたのは、絶対値主義でいこうということ。他人の評価でなく、自分のスタイルで行けば、すごく自由になれますよね。仕事に対して、いろんな角度で考えられるようにもなります」

株式会社 曙 代表取締役社長 細野 佳代氏

細野氏の仕事に対するターニングポイントは入社初日でした。仕事に対する意識が180度変わってしまったといいます。

細野氏は、大学を卒業後、家業である老舗和菓子「銀座あけぼの」に就職。

「花嫁修業のつもりだったんです(笑)」と入社当時の心情を暴露して会場を和ませました。しかし、工場勤務となった細野氏は、入社1日目にして「腰掛け」的な仕事意識が払拭されてしまいました。

「工場には、ハンディキャップを持つ方もいて、みんな一所懸命、イキイキしながら仕事に取り組んでいました。自分の仕事に対する甘さを実感しました。まわりの人に刺激されて、仕事の面白さがわかったんです」

店舗、企画、営業、商品部など、さまざまな部署を経験していった細野氏は、企画部長と営業部長を兼任したときに二度目のターニングポイントを迎えたといいます。

「企画の仕事だけをみていたときは、なぜこんなにいい企画が営業の人にわかってもらえないかと疑問に思うことがありました。企画と営業両方を任されたことで、それぞれの視点で仕事をとらえることができました。営業担当者側の意見も納得できるようになったのです。2つの部長を兼任することで、いろんな角度、いろんな立場で見ることの大切さを教えられました」

また、経営者の立場から、細野氏は学生の就職活動についてアドバイスをしました。

「就職する会社のビジョンをつかむことが大切です。初めて働く会社が自分のやりたいことと重なっていたほうが楽しいですから」

株式会社ロフトワーク 取締役 林 千晶(モデレーター)

大学時代にマーケティングを専攻し、花王に就職、その後、ボストン大学に留学。「クリエイティブの流通」という仕事に活路を見出した林は、花王での在職時代に体験した「壁」について語りました。

「花王に入社後も希望どおりにマーケティングの仕事につきました。しかし、数年後、本当は何がやりたいのかという壁にぶつかり、別の道を模索し始めたんです」

「この人生は、私じゃなくても誰でもできるのでは?」と疑問を持った林は、何がやりたいのかわからない「ひこうき雲症候群」という壁に突き当たったと話しました。

林は花王を辞め、以前から興味を持っていたジャーナリズムを学ぶために渡米を決意します。

留学先を卒業後にニューヨークの共同通信に就職し、「起業」や「働き方」をテーマに取材を重ねました。そこで、当時流行っていた世界最大のオンラインオークション、ebayに出会い「ネットによってこれまで流通していなかったものが人の手に渡る」ということに衝撃を受けます。

「まだ結びついていない価値をネットを介して結び付けていきたい。そのような考えをもとに私はロフトワークを起業し、クリエイティブの流通というミッションを掲げました」

花王という安定した環境を捨て、プライベートと仕事、両方でハッピーになる方法を模索し、ロフトワークを設立した林。自らの経験から得た「捨てることの大切さ」を、次のようにフォーラム参加者に説きました。

「やりたいことを実現するには、捨てることも大切です。キャリアを積めば、クリアしていく壁も多くなります。あれもこれも溜め込まないで、本当に必要なものだけを残してください」

参加者からのコメント

日本には素敵な女性がきっと沢山いるんだろうな、と思わせてくださる位、よいお話が聞けました。

私は今就職活動中で、生き方について迷っている時期です。このような時期に、素晴らしい活躍をしてらっしゃる方々のお話を聞くことができて、本当にためになったし、道も開けました。

「六本木心中」など歌謡曲が好きなので、思いがけず湯川さんのお話を聞くことができ大変嬉しかったです。「男女の差はなく違いがある」は、心に残りました。

「捨てて何を残すか?」の問いに今日来たかいがありました。とても素晴らしい問い、その問い、をできていない女性って多いのだと思います。自分は男性ですが、同じく。

みなさんが笑顔で講演をしていたのですが、そういうキャリアを形にするまでに色々なことがあったかと思います。励みになりました。

皆様ユニークなバックグラウンドをお持ちですが、共通しているのは行動力とビジョンがあるということだと思いました。とても勉強になりました。

新規プロジェクト立ち上げのリーダーに任命され、迷うとこと、辛いこともありますが、話を聞いて勇気づけられ、また、自分にたりないもの、自分の強みなど客観視するよい機会になりました。

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