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300万円で構築!コストを抑えたCMS導入セミナー

株式会社ロフトワークは、2007年8月8日、九段下にあるベルサール九段にて、低価格でのサイト構築を検討する企業向けにCMS導入セミナーを開催しました。

2時間半という短い時間の中で、充実の講師陣による密度の濃いセッションを通して、サイト構築に関するさまざまなノウハウが紹介されました。企業のWeb 担当者やマーケティング部門の方々など、90名を超える参加者が熱心に耳を傾け、CMS導入への関心の高さが伺えました。

セッション 1

セッション資料  Web構築を支える手法と技術(概論)

そもそも何のためのWebサイト?

最初に「Web構築を支える手法と技術(概論)」というテーマで登壇したのは、株式会社インプレスR&Dで「Web担当者Forum」を運営する安田英久氏。その第一声は、「そもそもWebサイトって何のためにあるの?」でした。どう構築するかを考える前に、まずこの基本に立ち返れ!ということです。安田氏は、「企業がWebを活用する5つの基本」について説明。どれも聞けば当たり前のようでいて、実は案外おざなりにされているケースが多いというのです。

【企業がWebを活用する5つの基本】

(1)ビジネス目標を明確に

「“ユーザーは何のために来るのか?”をベースに考えることです。その上で、達成すべき目標は必ず数値化する。社内で共通の認識を持つことも必要です」と安田氏。さらに、Webサイトを全社レベルで動かしていくための組織づくりも大切だと語ります。

また、「ユーザー、ユーザーって言うけど、ユーザーっていったい誰?」といったあいまいさをなくすために、ペルソナの手法についても簡単に紹介されました。

(2)個別のテーマじゃなく全体で

Webサイトを運営していくためには、やるべきことが山ほどあります。SEO対策やキーワード広告による「集客」、ユーザービリティの工夫やLPO対策などによる「もてなし」、メルマガ発行やRSSによる「リピートの促進」。さらには、状況の把握と効果測定、サイトの効率的な運用。これらはすべて、ビジネス目標を達成するための手段であり、相互に関連しています。したがって、全体をとらえていく必要がある、というのが安田氏の主張です。

「効果が出ているところ・出ていないところを明らかにし、ボトルネックになっている部分を探し出す。更新作業に注力するのではなく、何を改善するのがもっとも効果的かを考えるのがWeb担当者の役割です」(安田氏)。

(3)サイトは作ってからが勝負

サイトの立ち上げでエネルギーを使い切ってしまう。これがもっともよくないパターンです。印刷物と違ってWebだからこそ、作ったあとのメンテナンスが可能なのです。そこで、どんな手法で継続的な改善を図っていくかをあらかじめ決めておくことが重要となります。これは、CMSをどう使うかにも関わってくる部分です。

(4)何はなくともアクセス解析

効果測定なしにサイトの運営はあり得ません。安田氏はインプレスR&Dによる調査結果を示しながら、全体の36%もの企業がアクセス解析を行っていない事実に対して、「いったい何のためにサイトを運営しているんでしょうね?」と首を傾げます。「アクセス解析をしないということは、会社をP/L、 B/Sなしで経営するのと同じこと。オンラインでのアクションはすべてデータとして取れるのだから、解析しなきゃ損!です」(安田氏)。

(5)「デザイン」は色や絵じゃない

一般的に「デザイン」というと、色や形、画像などのビジュアルデザインを指すことが多いでしょう。しかし、「これらは、ぶっちゃけどうでもよいこと」と言い切る安田氏は、デザインの本質は「インタフェースデザイン」「情報構造デザイン」であり、ユーザーの動線をとらえた“使いやすい、迷わないサイト”の実現に注力すべきであることを最後に強調しました。

セッション 2

セッション資料  ウェブサイトCMSとしての可能

ブログを超える!Movable Typeの新バージョンに注目

続いて、「Movable Type 4で実現する効率的なサイト管理」と題して、進化したMovable Typeで強化された機能について紹介したのは、シックス・アパート株式会社 製品企画担当執行役員の金子 順氏。

金子氏は、最初に国際的なブログソフトウェアであるMovable Typeの歴史を簡単に振り返ったあと、最新版となるMovable Type 4での進化の方向性について言及。

(1) Webサービスを超えた操作感
(2) コミュニティーでのブログ活用
(3) Webサイト全体のコンテンツ管理システム

の3つを挙げ、とりわけ3つ目のCMS機能の強化が今回の大きなポイントであることを強調しました。

これは、Webサイトを構成する三大要素として「ブログ」「Webページ」「ファイル」をいかに効率よく管理していくかがテーマとなっていることを意味しています。Movable Type 4では、更新スピードが重視されるブログ機能をさらに強化する一方で、Webページの管理を効率化するための以下のような機能が盛り込まれています。

【ブログ機能の強化】

・HTMLの知識がなくてもリッチな文章表現が可能なWYSIWYGエディター
・入力中の記事のオートセーブ
・デザインまでを反映した公開前のプレビュー など

【CMS機能の強化】

・ブログの移設などに便利な画像やファイルを含む完全バックアップ
・社員ブログの大量作成などを容易にするブログのクローン(コピー)機能
・SEO対策に効果的な自由なURL指定
・ファイルのアップロードや管理が簡単に行えるファイルマネージャー など

さらにMovable Type 4では、一歩進んだユーザー管理を実現しており、「これがCMSの導入を検討する企業にとって非常に重要なポイントになる」と金子氏は語ります。Webサイトの管理には、複数のユーザーが関わっています。コンテンツの管理以前に、これらのユーザーにどうやって適切な権限を与えていくかは、セキュリティ上の重要な課題であり、効率的なWebサイトの運営を左右することにもなるのです。

Movable Type 4では、Webサイト管理者、コメント投稿者、デザイナー、ブログ管理者、モデレーター、編集者など、デフォルトでロールと呼ばれる役割設定が用意されています。また、ワークフローに応じたメール通知機能や、高機能なスパムフィルター、画像認証など、Webサイトの運用を効率化するきめ細かな配慮がなされています。

最後に金子氏が、「Movable Type 4は、ブログを超えてWebサイト全体を効率的に管理するCMSプラットフォーム」とまとめたとおり、Movable Type 4の登場によって、ブログとWebサイトを効果的に組み合わせながら、タイムリーで豊富なコンテンツを効率よく提供していくための環境が整ったと言えそうです。Movable Type 3を発表して以来、初めてのメジャーバージョンアップとなるだけに、会場内の参加者からも高い注目を集めていました。

セッション 3

セッション資料  新世代SEO戦略成功のポイント

無視できないソーシャルメディアの存在

そこで3つ目のセッションでは、「新世代SEO戦略成功のポイント」と題して、株式会社アイレップの専務取締役 インターネットマーケティング事業部長、紺野 俊介氏が、CMS構築の視点から今後のSEO戦略について語りました。

最初に紺野氏はSEOの変遷をたどりつつ、SEOとCMSとの関係について言及。

【第1世代(~2002年):キーワードマークアップのSEO】

キーワードの出現回数や頻度で関連する文書を探し出す古典的な全文検索エンジン。ランキングの上位を狙うには、タイトルタグや本文中に検索にヒットさせたいキーワードを連呼。

【第2世代(~2005年):リンクかき集めのSEO】

GoogleのPageRankに代表される被リンクの品質や数量によってランキングを決める検索エンジン。リンクの埋め込みが可能なあらゆるサイトを探し出して、コンテンツの内容に関係なくリンクを設置、増加させることでランキングを操作。

【第3世代(~2006年):プラットフォームとしてのSEO】

サイトの設計やビジネスプロセスの中にあらかじめSEOを組み込んでおくことで、企業の活動に応じてSEO対策が自然と強化されるしくみを実現。

こうして見ると、第3世代あたりから、Webサイトを構築する段階で明確にSEOを意識するようになってきたと言えます。紺野氏は、第3世代のSEOが組み込まれたCMSの例を挙げ、CMSテンプレートにSEO要素を組み込んだり、コンテンツが増えるほどリンクが増えるようなしくみを用意したり、古い Webページを資産として蓄積しておいたり、あるいはRSSを用意しておくといった手法を紹介。

次に、今後普及していくと見られる第4世代のSEOに焦点を移し、SEOを考えていく上で、SMO(Social Media Optimization)という新しい要素が加わりつつあることについて説明。ブログやSNS、ソーシャルブックマークなどのソーシャルメディアが、検索結果に大きな影響力を持つ時代になってきたと語ります。実際に、ソーシャルメディアから多くの支持を集めたサイトが検索の上位を占める、といった現象もあるとのこと。

SEO戦略においてSMOが注目を集め始めた理由は、ソーシャルメディアからのトラフィックの獲得、効率的かつ十分な自然リンクの獲得、ユーザーの声(口コミ)を利用したマーケティングが可能である点です。そこで、「これらのソーシャルメディアとのリレーションをどう最適化するか、いかにリレーションを構築していくかに視点がシフトしつつあります。ここに、技術的要件の最適化と、コンテンツ的要件の最適化の2つの課題が存在しています」と紺野氏。

今後は、関心の高い適切なユーザーに確実に情報を届けるためにも、「情報マッチング技術」としての検索技術がますます重要になると語り、そこにアイレップのようなSEM(Search Engine Marketing)領域に特化した代理店の役割が求められていることを強調しました。

セッション 4

セッション資料  loftwork CMS Seminar

こうすれば、300万円で構築できる!

セミナーの最後をしめくくったのは、株式会社ロフトワーク取締役の林 千晶。「コストをおさえ、満足のいくサイト構築を実現するポイント」と題して展開されたのは、今回のセミナーのまさに肝である「300万円でいかに構築するか!」という話です。

林はまずCMS選びについて触れ、300万円という予算設定の中で、特にお勧めしないCMSとして次の3つを挙げました。

(1) 実績がないCMS、制作会社がつくるCMS

バグが完全に潰されておらず、自分のやりたいことができない可能性が高いと言えます。

(2) ソリューション型CMS、SIerがつくるCMS

変更の自由度が低くなってしまうだけでなく、パートナーにメンテナンスを依存せざるを得ず、ランニングコストが高くついてしまいます。

(3) オープンソースCMS

個人利用ならよいが、企業としてWebサイトを戦略的に活用したい場合には、お勧めできません。企業向けに最適化されていないため、企業に必要とされる要件に標準で応えられない場合が多いからです。(2)と同様にランニングコストが結果的に高くなる可能性があります。

CMS導入の最大のメリットは、高い更新性によって、情報を発信する力が飛躍的に高まること。したがって、肝心の「更新性」を享受できないようなら意味がないということです。「更新がきちんとできることで、企業サイトとしての価値が上がります。当社がCMS導入を支援しているお客様の多くが、導入前には 40ページぐらいだったサイトが、1年後には200ページ~300ページのサイトに成長している。なぜかと言えば、更新しやすいからです。ページ数が多くなれば多くなるほど、インターネット上での情報発信力やWebサイトの価値は高まると思ったほうがいい」と林。

さらに、「車は移動することが重要なのに、ついつい余計な機能やサービスに目が行ってしまい、ベンツが買えないからやっぱり歩くことにする。これでは、本末転倒です。効率よくサイトをつくるのなら、一番更新したいページはどこかを考え、それをどうやって実現するかに注力する。それが、限られた予算の中で最大限の効果を上げるためのポイントです」と付け加えました。

また、サイトを構築しようとするとき、多くの企業がオリジナリティに執着しがち。しかし林は、「いったんオリジナリティを忘れてください!」と進言。 CMSを未導入である場合、マニュアルではどうしても有機的なリンク設計や動線設計ができないため、いびつな形での運用になってしまいます。したがって、今あるサイトは本来あるべき姿ではないと考え、今のカタチをそのままCMSへ移行しようと考えるべきではない、と語ります。コストが大きく膨らむ原因にもなるからです。

「ベースのこだわりがない部分は、先人の教えなり、他社の教えに従いましょう。そのほうが効果的です。その上で、1~2ヵ所だけ、自社が絶対にこだわりたいところに注力する。選択と集中が重要なポイントですね」(林)。

ここで林は、ロフトワークが用意しているソリューション「CMS Corporate Site Base Structure」を紹介。これは、100社の優秀なコーポレイトサイトを徹底研究した結果に基づいて、CMS導入のアプローチを提案するものです。「アクセシビリティ」「ユーザービリティ」「ファインダビリティ」の3つの視点で最適と思われるものをWeb標準技術として位置づけ、汎用ルールとして、そのまま導入したほうがよい基礎構造として提供しています。

こうしたベースをうまく活用することで、コストをおさえつつ、クオリティの高いWebサイトを短期間で構築できるというわけです。実際にこの手法によって、一般的に3~4ヵ月かかるWebサイト構築が、ロフトワークでは約2ヵ月に短縮できています。最後に林は、ロフトワークによるMovable Typeを使ったWebサイト構築の成功事例を紹介し、全セッションを締めくくりました。

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次回セミナーのご案内

社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)

  • 開催日時 : 2011年02月09日(木) 12:30-14:30
  • 場所 : サンシャインシティコンベンションセンターTOKYO 【 地図・行き方
  • 参加費 : 有料 詳細は主催者ページをご確認ください。

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