Home > セミナー・イベント > 失敗と成功の分かれ道はどこに?ニーズに合ったCMS導入のコツ セミナー
企業競争力を追求するビジネスツールとして欠くことができない存在となったCMS。ところが2社に1社のプロジェクトは失敗しているといいます。成功と失敗の分かれ道はどこにあるのでしょうか? 今回は、プレスリリースのCMS化を実現した大阪ガス株式会社様の導入例を、ユーザ、制作、ベンダーがそれぞれの立場から、ニーズに合ったプロジェクト成功のポイントを紹介しました。

最初に登場したのは、ロフトワーク 林千晶です。ロフトワークは80件以上のCMS導入実績を誇るCMS構築のリーディングカンパニーであるだけでなく、PMBOKをベースにしたWebプロジェクトマネジメントを提唱推進しています。その数多くの経験から、CMS導入の難しさがどこにあるかを語りました。
Webプロジェクトが失敗する確率は年々高まる環境にあると、林は講演の口火を切りました。その原因は、プロジェクトマネジメント後進国の日本では契約内容が不明瞭で、いざ蓋を開けるとお互いの前提条件がずれていることが多いからだといいます。成功率は、3年前で3割。プロジェクトマネジメントが発達した現在でも5割と言われ、2件に1件のWebプロジェクトは失敗しているというのです。
ロフトワークは、ディレクターがお客様のニーズに合わせて、登録クリエイター(10,000人)の中から適任者を起用しプロジェクトを進行するため、プロジェクトマネジメントの重要性にいち早く着目。プロジェクトマネジメントの世界標準であるPMBOKを導入しました。現在では失敗や納品ができないプロジェクトはゼロだと、林はWeb制作におけるプロジェクトマネジメントの重要性を強調しました。
さらに林は、こうしたプロジェクトで特に重要な2つのTIPSを紹介しました。第一はステークホルダーの人数に応じて乗数的に難しくなるコミュニケーションのコントロール。第二は、POSTメソッド*の共有。どのソフトウェアが適しているかではなく、誰をターゲットに何を達成するかが重要です。また、CMSは、何を実現したいかに最も重点を置いて選択することが必要といいます。「Web制作業界での成功プロジェクトが増え、一年後には成功率が7~8割に高まっているといい」と、林はセッションを締めくくりました。

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ニーズに合ったCMS導入のコツ
ここで、ロフトワーク 南崎展宏が引き継ぎました。南崎は、大阪ガス株式会社様のウェブサイトへのNOREN導入を担当したディレクター。その事例を交え、プロジェクトをどのように進めたか、どのような効果があったかを現場目線で語りました。
同プロジェクトは、2007年11月から翌2008年3月まで、約5ヶ月間を要したといいます。導入の目的は、内部統制への対応、ユーザビリティとアクセシビリティの改良と強化。ロフトワークに対しては、CMS選定コンサルティング、納品後も汎用的に展開できる仕様の策定、関連会社への情報共有やアドバイスが要望として伝えられました。
CMS導入は、「要件定義」、「開発/実装」、「検証/移行」の3つのフェーズに分かれ、各1.5ヶ月がかかります。中でももっとも大切なのは「要件定義」で、南崎は以下の3ポイントを意識して事前準備を進めたといいます。
こうした土台を考えてはじめて表層部分である「CMSのスペック」や「コストパフォーマンス」などを考えることができると、南崎はいいます。
要件定義が固まったら、プロジェクトを成功に導くための体制作りです。南崎がとくに強調するのは、全ステークホルダーの目的意識を同レベルにすること。そのためにはコミュニケーションによる一体感、上流工程で細かい点まで情報共有することが重要だといいます。さらに、あらゆる事態を想定して規定し、緊急事態にも慌てない骨格を作るなど、CMS導入におけるプロジェクトマネジメントのポイントを披露しました。
最後に南崎は、今回のプロジェクトを振り返り、東京と大阪という遠隔地のコミュニケーションをどのように解決したかを紹介しました。

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ユーザ視点でのCMS導入の難しさと成功のポイント
続いて登場したのは、コーポレートサイトにNORENを導入し、プレスリリースのCMS化を実現した大阪ガス株式会社 岩木圭氏です。岩木氏はCMS導入の目的から、選定基準や判断の難しさなどを、ユーザ視点で振り返りました。
まずウェブサイト改善に取り組んだ経緯を説明。同社がホームページを開設したのは1995年。当初からコンテンツに力を入れ、「ボブとアンジー」や「宅ふぁいる便」などの人気コンテンツが話題になりました。しかし、全体を統轄する組織がなかったため、作りこみすぎてバラバラに。「日経パソコン 企業サイトランキング」では、500社中301位(2007年)という不名誉な結果でした。そこで、「集客の仕組み作り」、「使いやすさ」、「魅力的なコンテンツ」を目指してホームページ改善ワーキンググループが動き出したといいます。
この3点の中で、「使いやすさ」に特化すると、CMSが最適であるとの結論に至ったといいます。よくいわれる「更新ツール」としてではなく、更新履歴がきちんと残ることが最大のアドバンテージだと岩木氏は語ります。CMSを更新ツールととらえると、プロジェクトを進めにくいのではというのが、岩木氏の考えです。こうして、いよいよCMSツールの選定が始まりました。選定作業は、次の5つのフェーズに分けて絞り込まれたといいます。
NORENを選定したのは、使い勝手のよさ、サポート体制の充実、ニーズに合っていた、などがその理由だと、岩木氏は語ります。
ツール決定後、3ヶ月というタイトなスケジュールの中で、プレスリリースのCMS化が進められ、決裁の明確化、速やかな情報配信、関連ページへの自動反映が実現しました。これによって、驚くべき効果があったと、岩木氏は導入後の定量効果を示しました。直帰率は60%から30%へ半減、RSSによる読者が5000名増加、さらに検索エンジンを意識したページ構成に変えたことで、検索からのアクセス数が3倍になったといいます。さらに、301位だった「日経パソコン 企業サイトランキング」でのランキングが、導入後一気に24位(2008年)へと急上昇したといいます。
今後は、CMSをサイト全体に順次適用して、CMSのメリットを得ていきたいという岩木氏。この事例がお役に立てればうれしいと、言葉を結びました。

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企業のWebブランディングの全体最適を提案するNOREN
最後は、NOREN販売元である株式会社アシスト 中田文紀子氏のセッションです。NORENは、国内ですでに約350社、各業種リーディング・カンパニーでの導入実績を持つCMSです。そんなNORENのセールスを担当する中田氏は、企業競争力を追及するには、Webブランディングの確立が不可欠であり、そのためにはビジネスツールとしてのCMS導入が欠かせないと訴えました。
今Webサイトは企業とユーザのコミュニケーションツールへ変化していると、中田氏はいいます。だからこそ、コーポレートサイトはより効果的な運用が課題であり、要望はますます広がりつつあるというのです。しかし、多くのコーポレートサイトは開発や運用にさまざまな課題を抱えており、企業メッセージをWebサイトに反映できていないのが現状です。この「企業競争力」を加速させるためにCMSを導入するといっても過言ではないと、中田氏はいいます。
では、CMSを導入するとどのような効果があるのでしょうか? 中田氏は、5つの効果を挙げました。
これらのCMS導入効果をもたらし、Webブランディングを成功へ導くプラットフォームがNORENだと中田氏は続けました。その特長は「国内約350社の導入実績」、「ノンカスタマイズ」、「信頼感・安心感」です。また、それぞれの企業戦略に沿ったWebサイトの強固な基盤形成が可能だともいいます。そのためにNORENでは、企業のWebブランディングを支える各種システムやアプリケーションが豊富に用意されています。さらには、スタッフ派遣、コンサルティングサービス、教育コースやサポート体制まで、中田氏はNORENのトータルマネジメントの充実ぶりを紹介しました。
セッションの最後に中田氏は、企業競争力の追求はイコール企業ブランド力であり、それはWebブランディングを確立することであることをあらためて強調。そのビジネスツールとしてのCMS導入を呼びかけて、セッションを締めくくりました。
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