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サイト内検索でユーザーを導く!検索が生む新しいマーケティングとサイト構築手法[2]

 
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第2部:Web制作現場に学ぶ「サイト内検索」の極意

HCD(人間中心設計)志向の検索機能を追求

検索技術の視点で展開された前半のセッションを受け、後半では、Web制作現場の視点で「サイト内検索」にフォーカス。まずWeb担当者として登場したのが、三菱電機株式会社の粕谷俊彦氏です。粕谷氏は、同社のオフィシャルサイトの変遷を紹介し、ものづくりの現場と同じで、「人間中心設計(Human Centered Design:HCD)」の考え方に支えられてきたことを説明。

「当社では、ユーザーの意見を聞いたり、専門家に評価してもらったりなど、さまざまな調査結果をもとに議論を重ね、方向性を確認し、デザインを決め、PDCAサイクルをまわしながら継続的な改善を図っています。ユーザビリティの理想型には、頼めばすぐに出てくるような秘書型システムと、それがあることさえ忘れてしまうような道具型システムの2つのタイプがある。当社はこれらを融合させることで、使い勝手の向上を目指しています」と語りました。

同社では、2006年より、サイト内検索の結果を画像表示する画期的な検索エンジン「MARS FLAG」を導入。そもそも「MARS FLAG」は、三菱電機からの強力な働きかけによって誕生した経緯があり、現在もなお、開発元である株式会社マーズフラッグと緊密に連携しながら、HCD志向に基づいた検索機能の改良を続けています。

その前提にあるのは、「探しやすさの好みは一人ひとり違う」という認識。その上で、製品を探しに来たユーザーがどうすれば探しやすいかを考えることで、数々の新機能を実現してきたのです。その一例が次のような機能です。ユーザーの多様なアクションを想定し、複数の導線を用意していることがわかります。

インクリメント検索表示と検索結果画面▲インクリメント検索表示と検索結果画面

・検索結果をテキストだけでなくキャプチャ画面と一緒に表示(画像は表示サイズの選択も可)
・検索結果を4つのジャンル(サイト全体/個人/法人/会社情報)別に優先度を切り替えて表示
・ユーザーがキーワードをすべて入力しなくても、たとえば「E」→「ET」→「ETC」と順に入力するたびに候補が絞り込まれる(インクリメント検索表示)
・あらかじめ登録してあるキーワードの中で、実際にリクエストされた数の多いものをベスト10表示(検索キーワードランキング)
・膨大な数の法人向け製品名やブランドネーム、機能名称などを一覧しながら50音順で検索
・管理画面でのログによるデータ集計、おすすめページの登録


粕谷氏は、「特に管理機能は、タイムリーにユーザーニーズを汲み取るツールとして、また、ユーザビリティを高めるための材料として有効に活用しています。満足度調査の結果によれば、使いやすい、探しやすいとの評価が多く、改良を重ねてきたことによる一定の成果が得られているのでしょう」とまとめ、マーズフラッグとのコラボレーションにさらなる意欲を覗かせていました。

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人と情報が奇跡的に出会う感動を設計しよう!

続いて、制作会社の立場でトリを務めたのは、ロフトワーク代表取締役の林千晶です。粕谷氏のセッションを受けて人間中心設計に触れ、「空前絶後の成長を見ているWeb。その量もテクノロジーも進化し続けているのに、使う側の人間は一向に進化していない。ここに、摩擦が起こってくるわけです。

技術が進み過ぎて人間がうまく使いこなせないとわかったとき、情報量を増やすためのCMSと合わせて、ファインダビリティをどうやって確保するのか。これが今日の重要なテーマになりつつあります。使う人間に合わせて設計していかないと、Webは無用の長物になりかねません。だからこそ、検索のことをきちんと考えなくてはならないのでしょう」と林。

さらに、知識と人間を結び付ける手法としてTaxonomyとFolksonomyの2つを挙げ、情報を階層構造で分類していくTaxonomyでは、目的の情報になかなか到達できなくなっていると指摘。ここでFolksonomyの一例として、本棚編集者とも言うべきブックディレクター「幅さん(幅允孝氏)」の話が飛び出しました。

彼が手がけた六本木のTSUTAYAでは、本を「ジャンル」ではなく「テーマのつながり」で配置しているというのです。つまり、効率性を優先した分類ではなく、1つのテーマから人間の自由な連想を広げていくという手法。たとえば、旅のインドのコーナーに、インドに関する小説や画集が一緒に置かれていたりします。

「なんとなくこれが欲しいという人に、偶然的な魅力を伝えていく。それは偶然だけど必然とも言えます。つながりの見せ方によって、まったく違う魅力を生み出すのです。いい本を手にとってもらうことの難しさ、手にとってもそのまま置かれてしまう本の多さ。これと同じで、Webの世界でも、ユーザーはうろうろしながら求めるものを探しています。人と情報がそれこそ奇跡的に出会う感動を設計する。こういう考えでやっていければいいのでは?」(林)。

サイト内検索と情報設計。この切っても切れない関係にさりげなく言及しつつ、検索する側、させる側の双方がハッピーになるための提言でセミナー全体を総括しました。

その後行われたトークセッションは参加者を交えての意見交換の場となり、主にサイト内検索とサイトリニューアルのタイミングをめぐって、さまざまな意見が飛び交いました。CMS導入の優先順位についても意見が分かれるところでしたが、共通する重要なポイントはただ1つ。サイト内検索の真の目的は、検索できるようにすることではなく、企業の情報資産を最大限に活用し、そこからより多くの価値を生むことだということです。

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