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ad:tech tokyo 2010

「ブランドエンゲージメントを実現するデジタルプラットフォーム戦略」

2010年10月28日、マーケティングから経営まで新たなビジネスモデルを創出する国際会議「ad:tech tokyo 2010」が開幕。マーケティングや企業経営に関わる世界のスピーカーによって国境を超えたディスカッションが展開される華やかなカンファレンスイベントです。会場は最先端のマーケティングテーマに関心を持つ多くの人で溢れ、エネルギッシュなビジネスイベントでした。

ロフトワーク代表取締役・林千晶もad:tech tokyoのセッションにパネリストとして登壇させていただきました。今回は、林が参加したセッション、「ブランド・エンゲージメントを実現するデジタルプラットフォーム戦略」(ブランドマーケティング部門)をレポートします。

テーマは「デジタル資産を活用したブランディング」

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Brand Marketing セッション:
ブランド・エンゲージメントを実現するデジタルプラットフォーム戦略


デジタル資産を活用したブランディングをテーマに、ブランド、エージェンシー、メディアのそれぞれの立場からセッションが展開されました。

冒頭でモデレータの原 邦雄氏(マイクロソフト株式会社)が投げかけたのは、「ブランドエンゲージメントの定義は何か」という問い。各パネリストがプレゼンテーションでそれに応えます。

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▲マイクロソフト原氏 「デジタルブランディングの価値とは?」

メーカーが機器を売るだけの時代は終わり

みんなで作り上げる健康サービス「WellnessLINK」~オムロン ヘルスケア

小林 洋氏(オムロン ヘルスケア株式会社)と、制作パートナーである林 千晶(株式会社ロフトワーク)は、オムロン ヘルスケア社の新Webサービス「WellnessLINK」の取組みを紹介しました。


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▲ロフトワーク林による「WellnessLINK」のコンセプト説明

セッションの前々日に発表されたばかりの「WellnessLINK」は、同社の機器と連携した健康管理サービス。従来、メーカーが提供してきたのは、モノを通じてのエクスペリエンスでした。そこにデジタルプラットフォームを加えることで、顧客と対話をし、健康を支援し、またユーザー同士もつながる……まさに、みんなでつくりあげていくサービスを提供していくことが可能になったのです。

WellnessLINKは、「機器>バイタルデータ>行動変容>領域拡大」という健康機器ユーザーの行動をトータルでサポートしていくことがコンセプトです。


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▲オムロン ヘルスケア小林氏による「WellnessLINK」の紹介

「今まで私たちメーカーは、ひとつの機器をつくってマスにむけたサービスでした。これからは、ユーザーひとりひとりに向けてサービスを展開していく。機器とサービスを連携させることで、個人の健康をどこまで持っていけるのか、それを真剣に考え、お手伝いしていきます」

日本も国民の半分近くが生活習慣病等の予備軍であると語る小林氏。メーカーとして大きな挑戦となるWebサービスは、「カラダを目標値までサポート」することが目的と紹介しました。

自社技術を組み合わせ、ユーザーとつながる

音声合成技術でユーザー参加型のキャンペーン~東芝

荒井孝文氏(株式会社東芝)は、同社が取り組む自社技術を組み合わせたキャンペーンを事例にデジタルプラットフォームの取組みを紹介しました。


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▲東芝 新井氏「ぱらちゃん神話」を紹介

同社がYouTubeで展開したキャンペーン「ぱらちゃん神話」は、自社の音声合成技術「ToSpeak」を使って、東芝のキャラクター「ぱらちゃん」のアニメーションをユーザーが簡単に作れるジェネレーター。YouTube上にユーザー生成コンテンツが掲載されることで、Twitter等で評判を呼び、「東芝」「ぱらちゃん」「音声合成エンジン」、3つのコンテンツの訴求につながりました。

その他にも、人気お笑い芸人と音声合成エンジンを組み合わせたWebコンテンツ「トリプルコロン」キャンペーン等を展開し、積極的なPR活動に自社技術を活用しています。広告主自身がエンゲージメントの仕組みを作る好事例でした。

「コンシューマーの参加を促すコンテンツを公開することで、デジタルだからこそ可能になるエンゲージメントを築き、ときにはTV等のマスメディアキャンペーンやリアルイベントもダイナミックに組み合わせていくことが重要」


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▲「トリプルコロン」キャンペーン / 荒井氏によるまとめ

ユーザーの84%はWeb広告をクリックしない

これからのメディアキャンペーン~グラムメディア

山村幸広氏(グラムメディア・ジャパン)からは、メディア広告側の立場から、デジタルプラットフォームを活用したブランドエンゲージメントについての提言を展開しました。


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▲グラムメディア山村氏「クリックだけではディスプレイ広告は語れない」

山村氏は「先のプレゼンテーションを聞いていて、2社ともユーザーは取りきったことを意識している印象。だからいわゆる広告を使うのではなく、自社がもつコンテンツ資産でユーザーと継続的につながっていく戦略にシフトしている」という分析からプレゼンテーションをスタート。

昨今のWebユーザーと広告動向を総括した上で、「今後はユーザーが反復的に訪れてくれるコンテンツを作り、長期的に囲い込みをしていくことが重要」だと述べました。同時に、同社が手がけるような、各メディアが作るコンテンツそのものを集約し、クオリティとコスト効率を高めるメディア展開の有効性を紹介されました。

まとめ

ブランドとユーザーがつながるために、テクノロジーの果たす意義とは?

モデレータから最後に投げかけられた問いは「テクノロジーの果たす意義」。

その問いに対して、ブランド側は「ユーザーデータの集約と活用。データをどうサービス化していくかにかかっている」「インタラクティブ性を活かしてこそのデジタルプラットフォーム」など、テクノロジーが実現する双方向性に最も期待を抱いているという意見を述べました。

しかし、そのために「テクノロジー活用のイマジネーションを持ち人間が企業にも代理店側にも必要」であり、「常にユーザーにとってのベネフィットや面白さを忘れないように」というコメントも。

ロフトワーク林からは「WellnessLINKのキャンペーンにおいては、あえて、メーカーのコンテンツと広告のコンテンツに差がない状態を目指しています。Googleが以前より表明している通り、広告もタイミングがマッチしていれば重要な情報コンテンツになりうると考えているからです。デジタルプラットフォーム時代は、企業コンテンツと広告に違いがなくなるでしょう。同時に、ターゲティング広告とブランディング広告にも違いがなくなるのではと考えています」という提言で締めさせていただきました。




▲ad:techの様子はロフトワークのFlickrアカウントからもご覧いただけます。

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