Home > セミナー・イベント > NextWebセミナー 第2回クラウドを活用するためのWebマーケティング戦略とプラットフォームとは?
インターネットを通して企業とユーザーの接点は従来よりもより密接に、ダイレクトに変化してきました。自社のサイトだけでなく、ネットワーキングサービス(SNS)、スマートフォン対応など、最も適したWebの環境を整えるうえで、クラウドへの期待が高まっています。しかし、一言に「クラウド」といっても、その形態はさまざま。そして、それをどのように活用すればよいのか?「次世代サイトを考えるNextWebセミナー」第2回は、クラウドの今についてセッションが展開されました。

セッション資料
クラウド時代に求められる企業のコミュニケーションとWeb
第1部に登壇したのは、ロフトワーク代表取締役の諏訪光洋です。ロフトワークでは年間200から300件のプロジェクトを遂行し、毎月150人のクリエイターと協働していくうえで、15のクラウドサービスを使っています。プロジェクトマネジメントを行ううえで、「いかに情報を同期させる」かが、プロジェクトを進行させるうえの鍵だからです。プロジェクトメンバーが増えるとコミュニケーションは複雑になりますが、その中心にSaaSを置くと、シンプルにわかりやすくなると説明。
プロジェクトメンバーが増えるとコミュニケーションは複雑に
また、アメリカではJiveなど、コミュニケーションの工程をオープンに行うサービスも始まっています。このサービスでは、企業のなかでクローズになっていた「いま誰が何をやっていて、どんな人とコミュニケーションをとっているのか」というものが比較的オープンになっているのです。
しかし、企業が外部のサービスやサーバを利用することはセキュリティ上大丈夫なのかという不安は、多くの人が考える部分です。それについて諏訪は、「情報セキュリティインシデントに関する調査報告書2009(日本ネットワークセキュリティ協会)によると、多くの情報漏えいは紙媒体とUSBから80%超もれているというデータがありました。むしろ、『データをローカルで持たない』ことが重要になってきているのです」と語りました。そのうえで、クラウドを関係ないんじゃないかな、と言っていられない時代がくると指摘。CMS未導入ではその戦いのスタートラインにも立てなくなってしまいます。システム分野にいる方はリスクを考えなければならないですが、この時代、バイナリに考えないほうが面白いことができるのではないでしょうかと語りました。

セッション資料
ケーススタディで読み解く~クラウドの夢と現実、そして可能性
続いて登壇したのは、マイクロソフトでクラウドコンピューティングを中心とした啓蒙活動をおこなうエヴァンジェリストの砂金信一郎氏。
クラウドを無駄なく活用できる4パタン
まず、企業が新商品を出す際に立ち上げる時限サイトなどでは、レンタルサーバや機器を買うのはナンセンスな時代だと一刀両断。従来型ならば半年間などのサーバ契約を行わなくてはならないところ、クラウドならば契約すればすぐに立ちあげられ、キャンペーン終了すぐにサイトを閉じ、その使った期間分のみ支払いすればよいと説明。その最大の魅力は「すぐにやめられる」ことだといいます。
最低契約期間は、1時間。システム部にセキュリティ…と発注することもなく、リモートデスクトップで利用できると説明。また、季節のグリーティングコンテンツのサイトでは、1日6000万PVを記録する時期もあるが、そのためにサーバを300台買っていたら大変だが、Azzureを300台必要な時期だけ買うのが簡単、そして安いと語りました。
「現在、PaaS(Platform as a Service)に関しては、Google App EngineかForce.com、Windows Azzureがほぼ同じ。管理を楽にしたい、情報システム部からうるさいことを言われないでサービスを立ち上げたいという方は、選んでいただくと素敵なことになるかもしれない」とアピール。
そして、具体的な事例を取り上げ、クラウドを利用することでのコスト削減について示しました。
まとめとして、クラウドを活用するメリットはいくつかあるが、費用面のことよりも、スケーラビリティやグローバル展開が可能な点について言及。いままでできなかったことをやるための手段として、WindowsAzzureに限らず、利用してみてほしいと熱く語りかけました。

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企業の戦略的なクラウド化を考える~最適なクラウド環境とは何か~
企業がいまクラウドを導入するとき、どのようなシステムになっていくのでしょうか? 最後に登壇した日立情報システムズ 中田龍二氏は、現場で導入した例を挙げ、部門別の導入メリットについて語りました。
「クラウドにはプライベートクラウドやパブリッククラウドなど色々ありますが、まず皆さんにお知らせしたいのが、クラウドは単一の製品やサービスだけではなく、企業システム全体を表すものだということです。SaaSもIaaSもありますが、情報システム自体にパラダイムシフトがきているのです」
では、どんなメリットが生まれるのでしょうか? 中田氏は、会社のパソコン環境を離れても、自宅やモバイルなどでマルチアクセスできるようになったことにより、Webとクラウドが融合してITが変わってきている。また、企業のBtoB、BtoC、いずれのインターフェースもエンドユーザーは同じで、共通のプライベートクラウドを利用でき、クラウドインターフェースによりガバナンスの強化や統合・標準化の推進、TCO削減を可能とすると指摘。プライベートクラウドは、エンドユーザーの利便性向上と、情報システムの効率化を実現する新しい企業情報システムを構築するものだと考えています。
もちろん、企業としては安心・安全・効率よく使えるものであることがマスト条件です。そのためには、「デスクトップ環境」「ネットワーク環境・セキュリティ基盤」「アプリケーション環境」「仮装プラットフォーム基盤」の各環境と基盤を分けて、分離することが重要で、この4つをちゃんと整理しておけば、どんなデバイスが来ても対応できるといます。
セミナーの終わりには、今回登壇したマイクロソフト 砂金氏、日立情報システムズ 中田氏、ロフトワーク 諏訪による対談も行われました。
諏訪が「Windows Azzureを見たのが初めてだったのですが、あんなGUIがあるのをはじめてみました」と投げかけたところ、砂金氏は「Windows Azzureはできてまだ1年で、まだ皆さんの周りで使っているという声は聞かないかもしれませんが、すごい勢いで(利用者が)増えています。Amazonの私と同じような仕事をしている方と話をしたのですが、利用者もサービスも増えていくなかで、『なかのひと』が追いつけない。コミュニティの皆さんや社外のパートナーの皆さんなどにご協力をお願いしないと回らないぐらい、どんどんサービスが増えています。これはクラウドなのか、手元にあるサーバなのか分からないぐらいのものが今後出てくるのではないかなぁと思っています」と語りました。
また、クラウドのサーバ数を一定時期のみ増加した場合、その期間だけライセンスを上乗せして買うことができるのか?などの判断が発生すると指摘。中田氏も「まだ手探りの状態だと思う。それをお手伝いするのが我々の仕事」と同意しました。
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