Home > セミナー・イベント > セミナーレポート ユニバーサルデザインで成果を高めるウェブサイト構築
2011年3月25日、ロフトワーク チーフディレクターの滝澤耕平が、宣伝会議主催「ユニバーサルデザイン講座」に登壇しました。講演テーマは「ユニバーサルデザインで効果を高めるウェブサイト構築」。Webにおけるユニバーサルデザインの基礎的な考え方から、サイトのチェック方法まで、幅広い視点でお話ししました。
滝澤の講演の前には、博報堂ユニバーサルデザインの所長・井上滋樹氏とクリエイティブディレクター・山崎淳氏が、それぞれ専門的な解説と、グラフィックデザインでの実践的なワークショップを担当されました。Web制作実績の豊富なロフトワークとしては、先の講演を受けて、Web分野におけるユニバーサルデザインの考え方を提示しました。

▲ロフトワークのクリエイティブ部門を率いる滝澤耕平。
Webにおけるユニバーサルデザインでは、「Webアクセシビリティ」、「ユーザーエクスペリエンスデザイン(UXD)」、「ヒューマンセンタードデザイン(HCD)」、「Webユーザビリティ」が主なキーワードとして理解されています。それぞれに定義や対象としているユーザー、アプローチ方法、概念のレイヤーが異なりますが、いずれも「ユーザーのためのデザイン」が共通のゴールであることには変わりありません。
滝澤は各キーワードの概念を噛み砕いて説明するとともに、Webという変更可能なメディアは「反復するプロセス」こそが特徴であり、強みであると強調しました。Webだからこそ、PDCAサイクルを回しながら、競争的優位性を構築するための反復する改善が可能なのです。そして、その際の核となるものが「ユニバーサルデザイン」的な思考です。
講演の中盤では、自社のWebサイトのユーザービリティチェックに有用なツールや測定機構もご紹介しました。

▲受講者が持ち帰ってすぐ使えるようなツール、考え方、チェックリストを提示。完全な解析はコストも時間もかかりますが、簡易チェックで改善につなげるための仮説を立てることも重要です。
<講座でご紹介したツール一例>
・カラー・コントラスト・アナライザー
・カラーユニバーサルデザイン機構
・富士通アクセシビリティ・アシスタンス
・ユーザビリティチェックツール Userside

▲講義では、ロフトワークのコーポレートサイトもチェック対象に。「ナビゲーションメニューよりも、ページ下部のリンクがよく見られている場合、ユーザーの欲しい情報と現在の設計がずれている可能性があり、見直しも検討するべきです」
最後に、ユニバーサルデザイン的視点でWebサイトを見た際に、どの点が改善点でどの点が良いといえるのか、実際のWebサイトを例に挙げながら解説しました。

▲フォントサイズと配色が見やすく、ユーザーに優しいサイトデザインの一例。一部、参加企業のサイトも取り上げさせていただきました。
サイトの表示スピード、信頼感を与えるビジュアル表現、適切なコピーライティング、入力フォームのわかりやすい設計、エラー表示の配慮……等、システムからコンテンツに至るまで、複合的要因がユーザーの体験を変えます。
ユーザーにとって優しいWebサイトとは、そのサイトを介してのビジネスをより円滑にし、より拡大し、競合他社に負けないための最大の武器にもなりえます。受講者の方からは「ユニバーサルデザインの重要度はわかるのだが、成果測定が難しい」「紙ありきで制作が進む自社サイトを改善したい」など様々な声が寄せられ、活発な議論が交わされました。
必ずしもひとつの答えがあるわけではありませんが、限られたユーザーではなく、より多くの人に「届ける」ためのWebユニバーサルデザインを考える場となりました。聴講いただいた皆さま、ありがとうございました。
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