Home > セミナー・イベント > 共感のセンスと共有の手法 Hills Breakfast vol.6 レポート
2011年6月30日、六本木ヒルズの朝トークイベント"Hills Breakfast"にロフトワーク代表・林千晶がゲストスピーカーとして参加しました。

▲朝8時のヒルズカフェ。たくさんの人が来場されていてびっくりしました…!
アイディアとアイディアをつなぎ、未来を切り開く、パワフルな7人のトークをご紹介します。

トップバッターは、FabLab Japanの渡辺さん。FabLabは、誰もが使える工作機械を備えた、誰もが使える市民制作工房の世界的ネットワーク。
「つかう人がつくる」という、21世紀型のあたらしいものづくりのムーブメントと可能性を紹介されました。鎌倉にある東アジア初のFabLabは、蔵をリノベーションした趣あるスペース。とても楽しそう!「何かを提供するサービスではなく、ゲストもホストもない、みんなでつくる場」という言葉に、サードコミュニティとしての可能性を感じました。

松浦さんが日本に輸入したプログラム「ブラストビート」は、自分で音楽会社を立ち上げ、ライブを開催し、利益を一部寄付する…という、高校生や大学生が生のビジネスに挑戦することを支援しています。
いじめられっこで落ちこぼれ、バンドだけに熱中し、それでも就職したいときにできなかったという自身の経歴を振り返り、若い世代に挑戦の機会と夢を熱く提供している松浦さん。仕組みや居場所、存在意義を自分で作り出すこと、それが今、一番必要なスキルであり希望かもしれません。

ロフトワークの林千晶は、日本最大級のクリエイターコミュニティ「loftwork.com」にも導入しているクリエイティブコモンズ(CC)の魅力を新しい切り口で紹介しました。
いまや、FlickrやWikipedia、YOUTUBEなど、グローバルな共有サイトにも導入され、アートや政府にも取り入れられているCC。「わたしたち人類は賢くなったわけではなく、伝承しながら成長しているイキモノなんです」。次の世代のために価値ある資産をひきついでいく…それがコモンズの本質であり、価値であり、共有しなくてはいけない理由です。

学生団体adoir(アドワール)の代表で、日本の良さを共有するプロジェクト「my Japan」を立ち上げた岡本さんのトークは、「my Japan 命だー!!」という雄叫び(!)からはじまりました。
日本の良いところを私たちはきちんと語れるだろうか? 日本人がどこか避けてきたひとつの疑問に正面から向かい、「海外旅行に行く日本人が出国前に必ず見るような、そんなコンテンツプラットフォームにmy Japanを育てたい」と語った岡本さん。実直な姿勢が、多くの人を巻き込み、学生という枠を超えた、大きな活動になろうとしています。

三菱商事初の社内ベンチャー株式会社スマイルズを立ち上げ、スープ専門店「Soup Stock Tokyo」、リサイクル・セレクトショップ「PASS THE BATON」、ユニークなネクタイブランド「Giraffe」等、話題の事業を次々にデビューさせ、成功させてきた遠山さん。
イベントでは、「手紙」を読み上げました。それは、不景気がチャンスであるという発想の転換、消費が丁寧になるという視点、「やる」ことの重要性を優しい言葉に落とした素晴らしいメッセージで、会場にいるすべての人に投げかけられました。

イベント開始前、素敵な生演奏も披露してくださったSteve Sacksさんは、東日本大震災の被災地にボランティアで演奏をしてまわったときの気づきと信念を語りました。
クリスチャンであるサックスさんが提示したキーワードは「serve=仕える」。大きな悲しみや、悲劇、苦痛に対して、音楽でどう"仕える"か? 実際の被災地での映像やエピソードを交えながら、ただ演奏するだけではなく、友人になること、対話をすること、楽しむこと、共感すること、傾聴すること…等、わたしたちにできることの多さと大切さを丁寧に説かれました。

最後のスピーカーは、空想生活の西山さん。ひとりのデザイナーよりも、多くのファンでつくるプロダクトのほうが強い、というアイディアをもとに、ソーシャルネットワークとものづくりを組みあわせた事業を展開しています。
LEGOや無印良品とのコラボレーションではたくさんの人気プロダクトも生まれました。現在は、東京電力とタッグを組み、電力問題にソーシャルな力を活かすためのプラットフォームを準備しているとのこと。コラボレーション型ものづくりのエネルギーを感じました!
多種多様な7人のスピーカーに共通していたのは、「共感」「共有」を大事にする精神とともに、「実行する」ことへの強い意思でした。嘆くだけでも、ゆる繋がりの輪に満足するだけでもなく、勇気をもって一歩を踏み出すこと、それもなるべく多くの人を巻き込んで動くこと。
今、本当に必要な情熱と知的センスに触れて、「よし頑張ろう」と思える、素敵なトークイベントでした。
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