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loftwork コンテンツプロバイダー担当者様向け素材発注セミナー セミナーレポート

ロフトワークは2011年7月13日、コンテンツプロバイダーの経営や企画を担う方々、アバターやアイテムなどの素材展開に課題を抱える担当者を対象にセミナーを開催。競争力あるコンテンツづくりを効率的かつ効果的に進めるにはどうしたらよいのか。ロフトワークが、その豊富な支援経験から得た素材制作プロジェクトのノウハウを解説しました。

適切なディレクションによる品質の追求とスムーズな進行が強み

最初のセッションでは、ロフトワーク プロデューサー 柏木鉄也がロフトワークの素材制作の強みと実績を紹介。冒頭で柏木は、アート、マンガ、アニメ、ゲームなどを好むディレクター陣の素材制作への適性をさりげなくアピールしつつ、ロフトワークが素材制作に強い理由のひとつに、16,000人ものクリエイターネットワークを抱えていること、登録クリエイターの中でイラストレーターがもっとも多いこと(約30%)などを挙げました。

ロフトワーク プロデューサー 柏木鉄也

また、数多くの素材制作を手がけてきた制作会社として、求められる要件の変化を時系列で分析。

「デコメ制作が多かった2005~2007年は制作点数やバリエーション重視。2007年に入ってアバター人気が高まり、早くも飽和状態となった2009年頃には差別化提案が要求されました。その後2009年以降はソーシャルゲームの素材制作が増えていますね。各プラットフォーム上に何百というゲームが存在している状況ですから、多様性への対応はもちろん、これまで以上に品質への要求が高まっているように感じます」(柏木)。

こうした要件に応えるべくロフトワークが果たしてきた役割は、次の3つの事例にも見ることができます。

[ソーシャルゲームの立ち上げ事例]
背景:「携帯なのに、リアルなイラスト」の大量制作
作業内容:クリエイティブ仕様策定、アイテムイラスト制作100点
果たした役割:写実ではなく、リアルなテイストで世界観を作りたいという相反するニーズの両立
期間と費用:2ヵ月、約300万円

[アバターサービス立ち上げ事例]
背景:ソーシャルゲーム内で登場するアバターの制作において、携帯の画面でも世界観が伝わるイラストの実現
作業内容:クリエイティブ仕様策定、素材制作・パーツアイテム制作100点
果たした役割:品質の平準化(複数のイラストレーター間で品質のバラツキを解消)
期間と費用:2.5ヵ月、約250万円

[アバターサービス運用事例]
背景:3年以上にわたるパーツアイテムの継続的な制作
作業内容:パーツアイテム制作90点/月
果たした役割:品質のさらなる向上と作業負荷の軽減を目指した定期的な振り返りミーティングの実施
期間と費用:1ヵ月、約150万円

「この他にも、スケジュール管理能力の高さ、変更への迅速かつ柔軟な対応、サービスイン後の運用負荷までを見据えた提案、クリエイティブへの理解、柔軟なクリエイターの布陣と進め方による量と質の両立といった点を高く評価いただいています」と柏木。さらに、これらに共通するロフトワークの強みは品質とスムーズな進行であるとして、次のようにまとめました。

1)品質
・クリエイターネットワークを活かしたディレクションによる多様なニーズへの対応
・社内のディレクター陣による適切なディレクション
・柔軟なチームビルディング
2)スムーズな進行
・PMBOKによるプロジェクトマネジメント
・デヂエをベースとした制作管理インフラの活用による確認作業の効率化
・さまざまな制約の中で多様なケースに対応してきた豊富な経験

継続的なクオリティの向上を目指して、量と質の両面で進め方を工夫

続くセッションでは、クリエイティブディレクターの小川友梨子が、実際のプロジェクトの進め方について解説。はじめに、ロフトワークにおける制作体制図を示し、「プロデューサー、プロジェクトマネージャー、ディレクターの3者と、プロジェクトごとにアサインされるクリエイターとの協力体制で進めていきます」と小川。また、プロジェクトに欠かせないドキュメントやツールとして、次の3つを挙げました。

プロジェクトに欠かせないドキュメントである、プロジェクトマネジメント計画書とスケジュール

ドキュメント1:プロジェクトマネジメント計画書
お客様へのヒアリング内容に基づき、プロジェクトの目標、ターゲット、仕様、進行方法、作業範囲、スケジュール、プロジェクト体制図などを明記。

ドキュメント2:スケジュール
プロジェクトの開始段階で提出。
一般的なスケジュール例)イラスト50点を制作する場合、制作準備→ラフ制作・確認2回→本制作・確認2回というプロセスを経て24営業日程度で納品。

ドキュメント3:Webデータベース・デヂエ
アイテムの管理や進行にオンラインデータベースのデヂエを活用。どこからでもアクセスできる、ファイルのアップロードができる、修正指示や制作過程などのやりとりを保存・共有できるのが大きなメリット。

ロフトワークでは、このように便利なツールや各種ドキュメントを使って進行管理を徹底する一方で、次のような制作フローの実践によりクオリティ管理に努めています。

1)ヒアリング
使用用途、ターゲット、データ形式、カンバスサイズ、解像度、データ容量上限、アイテムの種類と違い、レイヤー分けのルール、光源、対応デバイス、バリエーションの有無、描画領域、既存アイテムなどについてヒアリングを行い、仕様を作成。

2)テスト制作
クリエイターネットワークの中から何人かのクリエイターを選出。もっともイメージに近いクリエイティブを見つけ、仕様に従ってテスト制作を実施。

3)モチーフ表のブラッシュアップ
クリエイター、ロフトワーク、クライアントの3者間で明確な完成像を共有。

4)ラフ制作/本制作
ラフ制作、本制作において、それぞれ確認作業を2回入れるのが原則。ポイントとしては、まずは線画の段階で、各パーツのアウトライン、構図やポーズが適切かどうか、仕様と合致しているかどうか、制作アイテムは魅力的かどうかなどの確認を行い、線画がFIXした後で、色味や塗りのテイストが適切か、陰影で素材感が出せているか、光源に見合った陰影が入っているか、ラフからの変更点はないかなどを確認。

「特にモチーフ表のブラッシュアップは、量産に入る前の非常に重要なステップです。完成像が見えていないとクリエイターの迷いにつながり、制作期間が長引くことになりかねません。また、本制作の前に必ずラフ制作を挟むのは、塗り段階で構図やポーズが変わってしまうとクリエイターの負荷が大きくなり、モチベーションが下がるだけでなく、スケジュールが圧迫されるからです」と小川。

クリエイティブディレクター 小川友梨子

さらに継続的に発注いただくようなケースでは、クオリティの継続的な向上を目指し、量と質の両面から次のような工夫もしています。

[量] ⇒ 継続的なテスト制作による新しいクリエイターの発掘
[質] ⇒ ディレクターと主力クリエイターによるマニュアルの共同開発、マニュアルの共有によるクリエイティブの統一および底上げ

最後に小川は、「ロフトワークでは現在、15プロジェクトが毎月あるいは隔月で継続的に動いています」と強調。クオリティを追求し続けるための取り組みが、多くのプロジェクトに成果をもたらしています。

◆セッション資料

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次回セミナーのご案内

株式会社ロフトワーク

  • 開催日時 : 2012年06月07日(木) 14:30~17:30 (受付開始 14:00)
  • 場所 : 梅田 ブリーゼプラザ 805号室 大阪市北区梅田2-4-9 ブリーゼタワー8階 【 地図・行き方
  • 参加費 : 無料

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