Home > セミナー・イベント > セミナーレポート loftwork "DAY 2012" CONNECT 〜 ソーシャルでビジネスは加速する 〜

セミナーレポート loftwork "DAY 2012" CONNECT 〜 ソーシャルでビジネスは加速する 〜

 
レポート記事
前へ
1
2

第2部

リスクを恐れず、オープンなコミュニケーションを始めよう

第2部は、本セミナーの企画者であるロフトワークの君塚美香によるセッションからスタート。「ソーシャルエンゲージメントとソーシャルメディア活用はイコールではない。目的と手段は分けて考えたほうがよい」と指摘する君塚は、改めて基本に立ち戻り、なぜソーシャルエンゲージメントなのか?に言及。

「インターネットを中心に消費者と企業のあり方が大きく変わってきている。特に、消費者が圧倒的に力を持ちつつあることは無視できない」として、キーワードは「オープン」であると強調しました。そこで君塚は、顧客とのやりとりをオープンにしている無印良品の例、会社案内の制作プロセスをオープンにした自社の例を紹介。ここからオープンの定義とメリットを次のように整理しました。

<オープンとは?>
・情報を共有する(背景やプロセス、課題も含める)
・コミュニケーションする(意見をきく、知恵を借りる)
・制限しない(良いことも悪いことも、社内も社外も)
・「個」を大事にする(個のストーリーに共感する)

<オープンのメリット>
・知が集まる(良いものができる)
・協力者が増える(効率的になる)
・協力者が伝えてくれる(広まる)
・取り組みを通して企業への共感が増える
・完全でないことが許される

「もちろんメリットもあればデメリットもある。ただ、リスクを含めてもメリットの方が大きいと思う。ひとつ言えるのは、コミュニケーションを取りたくない企業は、ソーシャルメディアには手を出さないほうがいいということです。」

さらに君塚は、ソーシャルエンゲージメント実践のポイントにも触れ、続くLightning Talksへとバトンタッチ。先端事例を通じて、実践のヒントを得てほしいと促しました。

<実践のポイント>
・「売ること」から離れる
・「大義」を考える
・「知」を提供する
・ソーシャルメディアやWebに限定しないで考える
・ストーリーがなければ共感は生まれない

第2部 Lightning Talks

各々の知恵をシェアしながら、みんなで未来を考える新しい取り組み

「Social Engagement」をテーマにした第2部のLightning Talksでは、まだまだソーシャルとは縁遠いイメージのある政府機関から、経済産業省の高木美香氏が登壇。最初に、メディアに対するニーズが震災を機に大きく変化しつつあることに触れ、「特に原発の問題で考えさせられたのは、政府が出す情報を研究者がどうリサーチをし、メディアがどう編集して国民にどう伝えるか。その役割分担を見直す必要があると考えた」と高木氏。

そこで、新しいプロジェクト「ツタグラ」に着手。研究者とデザイナーがコラボレーションすることで、複雑な情報をインフォグラフィックスに置き換え、わかりやすく伝える場をオンライン上に作ったのです。目指したのは、一人ひとりがきちんと自分で判断し、日本を変えていくこと。

テーマを設定して研究者の話を聞く。それをインフォグラフィックスにしてアップロードし、みんなに評価してもらう。良かったものを表彰し、さらに流通させる。こうしたプロセスを通じて、各々の知恵をシェアしながらみんなで未来を考えていくために、Twitterやfacebookなども活用されています。

「みんなで議論したり、イベントに来られない人にも参加していただけるようにしたり。わかりやすく伝えると同時に、“わかった気”にならないコミュニケーションを心がけている」と高木氏は語り、次回2/27のイベントをアピール。国の新たなソーシャルへの取り組みに、会場からも多くの関心が寄せられていました。

知るべきこと知り、できることをやるためのコンセプトダイアグラム

続いてAdobe Systems Inc.の清水誠氏からは、アクセス解析研究会で実践してきたことの報告を兼ね、アクセス解析の新手法「コンセプトダイアグラム」が紹介されました。

コンセプトダイアグラムとは、目的(誰にどうなってほしいのか)、施策(そのためにどんな機能、コンテンツを提供していくのか)を図解し、サイトのあり方、存在意義を明らかにするためのもの。その作成時の重要なポイントは次のとおりです。

・図解した上でマッピングをすることで指標を定義すること。
・最終ゴールにどういう数字が影響を与えるのか、その数字の変動にどういう要因が影響しているのかをツリー状に分解(KPIツリーを作成)すること。
・レポーティングの設計を行い、どう表現し、誰に伝えるのかを決定し、その後のアクションにつなげていくこと。

「結局のところ、アクセス解析は業務プロセスの設計に他なりません。Webサイトを作りっぱなしでは宝くじと同じ。知るべきことを知り、できることをやること。それがアクセス解析です」と語る清水氏は、本当に目指すべきは対話の促進であるとして、次のように締めくくりました。

「Webサイトは企業と顧客の間に位置するユーザーインターフェイスでしかない。企業、顧客、制作者の三者がいかに対話し、思いを伝え、結果を知ることで改善していくかが重要。そのためには、とにかく実践ありき。まずはコンセプトダイアグラムを書いてみることです。紙と鉛筆があればできますから、ぜひ試してみてください。」

「社会連携」を意識し、人と活動を見える化するコンテンツを拡充

続いて第2部のトリを務めた明治大学の歌代豊氏は、創立130周年に合わせたサイトリニューアルを振り返りつつ、ソーシャルエンゲージメントに関する大学の考え方や取り組みを紹介。リニューアルを前に、2020年のグランドデザインを描いたという歌代氏は、これからの大学のミッションとして次の2つを提示。

・求められる人材の育成:強い「個」を育成しつつ、人と人をつなぎながら社会の中で活かしていくこと。
・求められる知の創造:専門的領域だけでなく、学際的研究により社会的な課題に対応すること。

「ソーシャルへの取り組みに消極的な大学も多い中で、いろいろチャレンジしている」という歌代氏は、「個」を強め、世界をつなぎ、未来へ。このコンセプトの実現に向け、着々と歩みを進めています。

関連リンク

第2部終了後は、ロフトワークの君塚がモデレーターを務め、会場からの質問をベースにパネルディスカッションを実施。個々の事例に対する質問を中心に、より実践的な内容で展開されました。ソーシャルエンゲージメントならこれ!という正解がない中で、ゴールや目標を共有すること、小さく始めて大きく育てること、ソーシャルメディアは手段でしかないことなど、数多くのヒントが散りばめられた30分でした。

すべてのプログラムを終え、Closing Speechに立ったロフトワーク代表取締役社長の諏訪光洋は、改めてイノベーションの重要性に言及し、「企業にとってのイノベーションは、個人にとっての成長と同じ。だからこそ、背をそむけてはいけない。Lean Startupのように合理的な手法も確立されてきているし、Social Engagementのように、いいね!という声がすぐに上がってくる環境もある。つまり、イノベーションも合理的にアプローチできるようになってきているということ」と強調。

さらに、「企業の中でクリエイティブやWebに関わっているみなさんは、企業の中でイノベーションにもっとも近くて、イノベーションを引き起こさなくてはいけない人たち。もっと言えば日本のイノベーションを作っていく人たち。そこにロフトワークもいることを忘れないでほしい」とアピールし、軽快なトークでワクワクする未来へと誘っていました。

当日のTwitter実況まとめ

 
レポート記事
前へ
1
2
blog comments powered by Disqus

次回セミナーのご案内

株式会社ロフトワーク

  • 開催日時 : 2012年06月07日(木) 14:30~17:30 (受付開始 14:00)
  • 場所 : 梅田 ブリーゼプラザ 805号室 大阪市北区梅田2-4-9 ブリーゼタワー8階 【 地図・行き方
  • 参加費 : 無料

お問い合わせ

株式会社ロフトワーク セミナー・イベント担当 : お問い合わせ時間10:00~18:00(土・日・祝祭日を除く)

TEL 03-5459-5123



Copyright© 2000-2012 Loftwork inc. ALL Rights Reserved.